TOEICの勉強には、やはり参考書を利用するのが一番ですが、参考書を何冊も購入すると費用がかさんでしまうので、お金に余裕がない方は少々辛いところがありますよね。
そこで第二の選択肢として、サイトを利用するという手があります。TOEIC関連のサイトは非常に多く、中にはTOEICの勉強に役立つところがいくつかあります。
当ページでは、TOEICの勉強に役立つ計13のサイトを「予想問題集(テストサンプル)」「文法・リーディング」「リスニング」「単語」の4つのカテゴリーに分けてご紹介します。
- TOEICの勉強サイト①「予想問題集(テストサンプル)」
- TOEICの勉強サイト②「リスニング」
- TOEICの勉強サイト③「文法・リーディング」
- TOEICの勉強サイト(参考書)④「単語」
- TOEICの勉強サイトを利用する際に注意すべきこと
TOEICの勉強サイト①「予想問題集(テストサンプル)」
最初にご紹介するのは、TOEICの本番さながらのクオリティの高い問題が解ける「IIBC」「アルク」「広島大学」の3つのサイトです。
この3つのサイトのうち、IIBCと広島大学は解答の解説がつきませんが、いずれも問題のクオリティが高いので、TOEICの出題形式に慣れるために、力試しのためにもぜひ利用しておきましょう。
一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)
IIBCは、TOEICの運営を手掛ける団体です。要するにこちらのサイトに掲載されている問題というのは、TOEICで実際に出題される傾向が強いものばかりというわけです。
リスニングpart1〜4、リーディングpart5〜7の計200問がそのまま掲載されているので、TOEICの本番に慣れるために最も適切なサイトと言えるでしょう。
ただし、和訳や解答の解説がついていません。問題を解くだけでは勉強というよりも作業になってしまうので、スコアアップのために、誤答したところをチェックしておき、なぜ間違ったのかご自身で調べるようにしましょう。
分からないままにしておくと勉強にはなりません。なぜ間違ったのか分からない場合には、TOEICでハイスコアを持つ身近な人に必ず尋ねるようにしてください。
http://www.iibc-global.org/toeic/test/lr/about/format.html
アルク
英語の学習サイトでお馴染みのアルクですが、アルクが提供しているテストサンプルもなかなかのクオリティです。
こちらもIIBCと同様に計200問が掲載されているので、TOEICの出題傾向に慣れることができます。また、時間を計って取り組むと本番の練習にもなります。
アルクのすごいところは、問題の和訳に加えて、端的であるものの解説が分かりやすく載っている点です。問題のクオリティもさることながら、和訳や解説が載っていることで、単なるテストサンプルに留まりません。
よくあるTOEICの参考書では、模試という形で計200問を2〜3セット収録されていて、2,000〜3,000円ほどしますが、アルクでは1回分に和訳・解説がついているので、およそ1000円分を無料で利用できるということなのです。
これを利用しない手はありませんよね。TOEICのスコアアップのために必ず利用しておきましょう。そして、分からなかったところの解説を読んで、なぜ間違えたのかをしっかりと理解するようにしましょう。
https://www.alc.co.jp/tg/toeic_first/questions/
ちなみに、アルクではテストサンプルのほかに、毎日トレーニングと題して、新しい問題が日替わりで3問掲載されています。テストサンプルと同様に問題のクオリティが高く、和訳や解説がついているので、併せて利用しておきましょう。
登録なしでも利用できますが、無料登録すると毎日トレーニングの過去の問題を一部閲覧できるようになります。本サイトに毎日アクセスして問題を解くのが難しい場合には、無料登録しておくことをおすすめします。
https://www.alc.co.jp/toeic/article/daily/
広島大学
こちらは広島大学の外国語教育研究センターが作成したTOEICのテストサンプルです。英語を学ぶ日本人学生のために、科研費を用いて作成したとのこと。
和訳や解説はついていませんが、200問を遥かに超える膨大な問題が掲載されています。また、問題のクオリティも非常に高く、分からないところを自分で調べることができる人なら、参考書1冊以上の価値が十分にあります。
辞書を見ながら和訳する、文法書を利用しながら誤答を自力解決するのも勉強になるので、単に問題を解くだけでなく、忘れずに復習しておきましょう。
http://vu.flare.hiroshima-u.ac.jp/english/TOEIC_project/index2.cgi
TOEICの勉強サイト②「リスニング」
続いては、TOEICのpart1〜4までのリスニングセクションの勉強に役立つサイトをご紹介します。個人的におすすめなのが「Eigo Love (えいごLOVE)」「英語リスニング無料学習館」「English-Test.net」「Exam English」の4つのサイトです。
前者2つは日本のサイト、後者2つは海外のサイトになりますが、いずれも利用する価値が十分にありますので、ぜひ利用しておきましょう。
また、TOEICに限らず英語学習全般に役立つサイトとして、「VOA」「Elllo」「TED」もおすすめです。併せて利用しておきましょう。
Eigo Love (えいごLOVE)
Eigo Love (えいごLOVE)は、Takashi Fukushimaという方が運営している個人サイトになります。
リスニングにおいてはPart3しか掲載されておらず、問題数も少ないのですが、問題の和訳に加えて解説もしっかりと書かれているので、Part3の勉強にかなり役立ちます。
https://www.eigo-love.jp/toeic-part3-practice/
英語リスニング無料学習館
英語リスニング無料学習館は、よこちゃんという方が運営している個人サイトで、名古屋に拠点を置く英会話・学習塾の日本トータルアカデミーにナレーションなどを依頼して制作したようです。
本サイトには、TOEICのpart2に特化した問題が計100問、そのほか「短い英会話」「VOAニュース」「LとRの聞き分け」「シチュエーション別英会話」といったカテゴリー別に、リスニングの勉強に役立つ問題が数多く掲載されています。
本サイトの大きな特徴と言えるのが、音声の聞き流しができるループ再生機能が搭載されていることです。
他のサイトでは、音声を聞き流すために何度もボタンを押さなければならず、煩わしさを感じてしまいますが、本サイトでは一度ボタンを押すだけで繰り返し音声が流れるので、効率的に復習することができます。
全体的に難易度は易しいので、TOEIC初級〜中級の方にうってつけと言えるでしょう。
https://english-listening-center.com/
English-Test.net
English-Test.netには、TOEICの出題傾向をしっかりと踏まえた問題が計1,210問掲載されています。(2018年6月現在)
その内訳は、Part1が610問、Part2が200問、Part3が200問、Part4が200問。これほどまでに膨大な問題が掲載されているのは本サイトくらいです。
1,210問というと、参考書4〜6冊分ほどのボリュームになるのではないでしょうか。それが無料で利用できますし、海外サイトでよくある会員登録の必要もありません。
海外のサイトということもあって、問題の訳は和訳ではなく英訳になりますが、TOEICのリスニングセクションは総じて簡単な単語・熟語しか使われないので、英訳でも困ることはないと思います。
なお、スマートフォンの画面に対応していないのが惜しいところです。スマートフォンからでも利用できますが見にくいので、できればパソコンやタブレットからアクセスするのが良いでしょう。
http://www.english-test.net/toeic/listening/
Exam English
Exam Englishも海外のサイトになります。問題数はPart1(20問)、Part2(30問)、Part3(30問)、Part4(30問)の計100問が掲載されています。
音声がやや早いので難易度としては少々高いかもしれません。ただ、英語の発音が綺麗で流れるように発声されているので、英語に慣れるにはかなり役に立ちます。
海外のサイトということで、上記のEnglish-Test.netと同様に英訳です。スマートフォンの画面に対応していて、スマートフォンからでも気軽に利用できます。
本サイトには、リスニング100問のほかにリーディング100問も掲載されていますが、リーディングにおいては解説がおらず、なぜ間違ったのかを知る術がありません。
リーディングは、解説がついていないと勉強にならないので、本サイトではリスニングのみ利用するようにしましょう。
https://www.examenglish.com/TOEIC/toeic_listening_and_reading.htm
VOA(Voice of America English News)
世界最大の英語ニュースサイトであるVOAを知らない人はおそらくいないでしょう。
本サイトには主にニュースの動画・音声と英訳が掲載されていますが(問いなし)、初心者〜中級者向けのレッスン問題も数多くあります。(問いあり)
本サイト内の「Test Your English」「Let’s Learn English 1」「Let’s Learn English 2」がレッスン問題になります。
比較的にボリュームがありますし、英訳だけでなく、問題に含まれる重要な単語の意味(英―英)も記載されているので、リスニングの勉強におすすめです。
また、リーディングもあります(「Level 1 Stories」と「Level 2 Stories」)。いずれもTOEIC専用ではありませんが、TOEIC対策としても十分に利用できます。
https://learningenglish.voanews.com/
ELLO
ELLOには、1〜2人の会話を中心とした音声・動画が収録されていて、その数はなんと約1,500にものぼります。(2018年6月現在)
問題を意識した作りではなく、日常での会話となりますので、収録される音声・動画の多くは話すスピードが速く、生の英語であるというのが大きな特徴です。
スクリプトも掲載されていますが、個人投稿型のせいなのか、省略されていたり間違っているものをちらほらみかけます。
そこが少々残念なところではありますが、さまざまな国籍の生の英語を聞けることから、間違いなくリスニングの勉強に役立ちます。
基本的にはTOEIC上級者向けとなりますが、話すスピードが遅いものも多々ありますので、初心者〜中級者の人もぜひ一度閲覧してみてください。
TED(Technology Entertainment Design)
TEDは、毎年カナダのバンクーバーで行われる大規模な講演会の内容を、全世界に無料で動画配信しているサイトです。
内容は学術的なものがほとんどで、難しい言葉や専門用語が頻発します。話すスピードは全体的に遅い感じはありますが、語彙が難しいことから完全に上級者向けです。
ほとんどの動画に英語・日本語の両方のスクリプトが用意されています。また、話している部分がスクリプト上でマーキングされるほか、スクリプト上の文をクリックするとその部分の音声が流れるようになっています。
さらに、動画上にもスクリプトが掲載されるなど、利便性が非常に高いので、上級者のリスニング対策に最も適したサイトと言えるかもしれません。
ただし、TOEICではここまで難しい言葉は出ません。TOEIC対策というよりも英語全般の勉強として利用するのが良いかと思います。
https://www.ted.com/talks?language=ja
TOEICの勉強サイト③「文法・リーディング」
TOEICのPart5〜7にあたるリーディングの勉強には、「Eigo Love (えいごLOVE)」「IT自分戦略研究所」「過去問ドットコム」「TOEICスコアアップの教科書」の4つのサイトがおすすめです。
文法やリーディングの勉強には、意味を理解するために解説が必要不可欠となりますが、紹介する4つのサイトはいずれも解説がしっかりと書かれています。
Eigo Love (えいごLOVE)
リスニングの項ですでにご紹介したEigo Loveですが、リーディングの文法パートであるPart5の問題も200問以上掲載されています。(2018年6月)
問題のクオリティもさることながら、解説も詳細かつ分かりやすく書かれているので、TOEICの文法対策として有効利用できます。
https://www.eigo-love.jp/toeic-practice-questions/#TOEIC_Part5
IT自分戦略研究所
IT自分戦略研究所は、アイティメディア株式会社が提供するIT関連のサイトとなりますが、TOEICのリーディングPart5の対策に使える問題が数多く掲載されていて、解説もしっかりと書かれています。
スマートフォンの画面に対応していませんが、そこまで見にくいという感じはありません。見やすさにこだわるなら、パソコンやタブレットで閲覧するのが良いと思います。
http://jibun.atmarkit.co.jp/scenter/ittrain/93_exam_1_q.html
過去問ドットコム
過去問ドットコムは、さまざまな試験の過去問題・予想問題を提供しているサイトです。TOEICではPart5とPart6の予想問題が収録されています。
問題のクオリティがなかなかに高く、各パートの傾向を踏まえた問題になっているほか、解説が詳しく書かれているので、しっかりと復習することができます。
ただし、問題直下の「次の問題へ」をクリックしても次の問題にすぐいくわけではなく、ページの下にある「次の問題」を押さなければいけないなど、私的に少し使いにくい感じがしました…
なお、TOEICのリスニングPart1の予想問題も収録されていますが、こちらはなぜか音声が流れません。私の環境が影響しているのか分かりませんが、使えないので、Part5とPart6の予想問題のみ利用させていただきました。
TOEICスコアアップの教科書
TOEICスコアアップの教科書は、おそらく個人の方が運営しているであろうTOEICの勉強サイトになります。
主に学習法やテクニック関連について書かれていますが、Part5の問題も掲載されています。その数なんと1,000問!しかも他サイトとは違い音声もついています。丁寧な解説も書かれていて至れり尽くせりの仕様。
1,000問すべてを解いたわけではありませんが、見た感じでは問題のクオリティは申し分ないと思いました。また、広告が控えめなのも利用者には嬉しいところです。
http://zitanstudy.com/?page_id=206
TOEICの勉強サイト(参考書)④「単語」
続いては、TOEICのPart1〜7に役立つ単語のサイトをご紹介します。と言いたいところですが、役立つ単語のサイトはありませんでした。
頻出単語が掲載されているサイトは多々あったのですが、どれも羅列しているだけで、見にくさもあったので、勉強として利用するには少々難ありだと感じました。
結局のところ、単語は片手間で覚えるのが効率的ですし、単語の意味が分かりやすく書かれていなければ、簡単に覚えられず頭にも入りません。
単語帳は1冊あれば十分ですし、1,000〜2,000円くらいで買えます。それに小さくて持ち運びに便利なものがありますので、単語の勉強においては単語帳を利用するようにしましょう。
単語帳でおすすめなのが、初心者〜中級者向けとして「世界一わかりやすい TOEICテストの英単語」、上級者向けとして「上級者へのTOEIC Test英単語」です。
世界一わかりやすい TOEICテストの英単語
世に出ている多くの単語帳は、単語・例文・解説のみの構成になっていることから、 “字”だけを見て暗記していかなければなりません。
しかし、本書には図が多用されているほか、例文が身近な内容になっていますし、解説も言葉をかみ砕いて分かりやすく書かれているので、すんなりと頭に入ってきます。
もちろん掲載されている単語はどれも、TOEICで頻繁に出るものばかりです。
楽しく単語を覚えられるということに関しては、おそらく本書が随一です。単語の暗記が苦手な方はぜひ本書を利用しましょう。
上級者へのTOEIC Test英単語
本書は、難解単語を羅列しただけの上級者のための単なる単語帳ではありません。
Part4とPart7形式の英文が100本掲載され、文中から単語を覚えられる構成がとられています。
単語だけを見て覚えるのは非効率で、しかも飽きてしまいがちですが、長文を聞いたり読んだりしながらだと、文脈を想像しながら覚えることができるので、楽しく学べるのに加えて、単語の定着も高まります。
掲載されている単語は、難解なものが多いものの、どれもTOEICの本番で実際にでるものばかりなので、中級者から上級者へのステップアップとして最適です。
現在のスコアが700点〜800点くらいの中級者の方で、900点以上を目指したいという場合には、ぜひ本書を利用しましょう。
単語力が身につけば、読解力が高まるばかりか、読解スピードが上がって考える時間が増え、全体のスコアアップが期待できます。
上級者へのTOEIC Test英単語―差がつく1,000語で900点突破!
- 作者: Z会出版編集部
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TOEICの勉強サイトを利用する際に注意すべきこと
当ページでご紹介したTOEICの勉強サイトは、いずれも無料で利用できることから、お金を払っていない分、問題を解くだけで終わってしまい復習を疎かにしがちです。
また、気軽に閲覧できるために、集中して勉強できない人もいらっしゃるでしょう。
結局のところ、「分からないことを理解する」ことが勉強なので、問題を解くだけで終わってしまう、集中できないという人は、サイトでの勉強は向いていないかもしれません。そのような人は、少しお金がかかっても参考書で勉強するようにしましょう。