最近多くの企業が動画サービスの一環として、VR関係のアプリやシステムをリリースしています。
あくまでオマケ的な立ち位置のものも多いですが、なかにはコンテンツの充実度や、その将来性に期待したくなるようなVRアプリも確かにあるのです。
そこで今回はNTTドコモのdTVが提供する「dTV VR」を参考に、大手企業が力を入れているVRコンテンツの現状に迫ってみたいと思います!
dTV VRならではの魅力と、その期待できる将来性をチェックして、VRアプリが今後どうなっていくのか予想してみてはいかがでしょうか。
dTV VRの概要と特徴について
大手企業が共同運営を行う動画配信アプリ
dTV VRとは、NTTドコモによる提供とエイベックスグループの運営が柱となっている動画配信サービス「dTV」の専用アプリです。
大手企業による地盤と国内最大級のコンテンツ数が魅力であるdTVの関連アプリということで、日本国内で特に注目される存在となっています。
アプリの内容はシンプルにVR動画の提供となっていて、dTV VRで配信されている動画を視聴するためのツールという形です。
VR動画を撮影したり、編集したりといった機能ではなく、純粋なVR動画配信アプリとしてユーザーを楽しませてくれるでしょう。
スマホさえあればどこでも簡単に視聴を開始できるため、VR動画をお試しで使ってみたいという人にも向いていますね。
多数の動画ジャンルを楽しめる
dTV VRが配信している動画のジャンルは幅広く、さまざまなパターンでVRの魅力を伝えてくれています。
2019年現在は「音楽」「ドラマ」「バラエティ」というジャンル分けになっていて、それぞれここにしかないVR動画が視聴可能です。
音楽にはエイベックスの人気歌手のVR動画がそろっているため、「AAA」や「和楽器バンド」などのライブ映像を間近で見ることができます。
観客席からではなくステージ上からアーティストを観察するというVR動画ならではの環境が、ライブの臨場感と熱気を新しい感覚で表現してくれるでしょう。
ドラマのジャンルには「キス×kiss×キス」といった恋愛作品が配信されていて、撮影シーンに参加しているような感覚で物語を追うことができます。
バラエティ分野には人気お笑い芸人さまぁ~ずの番組「トゥルルさまぁ~ずVR」が楽しめるようで、VRなのにゆるい空気を体験することが可能です。
基本的に作品数が少ない(特にドラマとバラエティ)ですが、配信される内容はちょこちょこ変わっていくため、好きなアーティストや芸能人がいるのならチェックし続ける価値はあるでしょう。
人気海外ドラマ「ウォーキング・デッド」のVRバージョンが配信されるなどの展開もあったので、時期によってはかなり魅力的なVRコンテンツを楽しめるかもしれません。
アプリの対応機種は幅広い
dTV VRは「iOS8.0以降」のiPhoneやiPad、もしくは「Android4.4以降」のAndroidスマホに対応しています。
スマホの対応機種を大きく制限するわけではないため、多くの端末でアプリをインストールすることができるでしょう。
もちろんスマホのスペックは機種ごとにさまざまで、なかにはdTV VRの動画が重たすぎるせいで映像が途切れやすくなることもあります。
しかしdTV VRは再生する動画を「最高画質」「高画質」「標準画質」の3つから選択できるので、スマホにかかる負荷を最小限に抑えることが可能です。
画質の変更はメイン画面の「メニュー」をタップし、「動画画質選択」から行うことができます。
デフォルトでは最高画質に設定されているようなので、まずは標準画質から順に試し、手持ちのスマホでスムーズに再生できるスタイルをチェックしてみましょう。
またdTV VRで配信されている動画はスマホのストレージにダウンロードできないので、すべてストリーミング再生で利用する必要があります。
そのため通信料が増えることになりやすく、スマホの契約プランによっては満足のいく視聴が難しくなるかもしれません。
VR動画は基本的にファイルの容量が大きいので、なるべくWi-Fi環境で利用することがおすすめされますね。
使い方は簡単!&無料からお試し可能
dTV VRは使い方が明快でわかりやすいという簡易性も魅力で、インストールすれば誰でもすぐに使いこなせることでしょう。
アプリを立ち上げると「ログイン」「ログインせずにスタート」「メニュー」の項目が現れるので、dTVの会員であるならそのままログインを、そうでないのならログインせずにスタートを選択すればOK。
その後は通常の2Dスタイルで動画を見る「NORMAL」か、3D映像を楽しむ「VR」を選ぶことになります。(どちらも配信されている内容は同じです)
VRを選ぶとゴーグルへの装着を促されますので、手持ちのVRゴーグルにスマホをセットしましょう。
あとは気になる動画を選んで再生すれば、VR動画を自由に楽しむことができるのです。
dTV VRには有料会員としてログインする方法と、ログインせずに無料で見る方法の2種類がありますが、無料では特定の動画を視聴することができません。
とはいえ無料対象のVR動画であればそのシステムをすべて体感できるので、とりあえずアプリの使いやすさや動画の内容を確認することはできるでしょう。
VRゴーグルを装着したままのコントロールが可能
VRアプリのなかには、操作のためにいちいちゴーグルからスマホを取り外し、指でタップするという手間をかけなければならないものもあります。
しかしdTV VRはその点に気を使っていて、スマホのVRゴーグルを装着したままでもシステム内のコントロールが可能となっているのです。
VRモードの画面には赤い点を丸で囲んだカーソルが表示され、視線に合わせて自由に動かすことができます。
カーソルを選択したいコンテンツに合わせてしばらく待てばクリックやタップと同じ扱いとなるので、ゴーグルをそのままに動画の選択や一時停止、スキップなどを利用できるのです。
こういった操作性の高さはふとしたときに使いたくなるようなきっかけにもなり、同じ動画を何度も楽しむことにもつながるでしょう。
dTV VRの評価について
dTV VRはひとつのVRコンテンツとして成立してはいますが、改善してほしい点(特に視聴動画の数とか)はいくつかあり、「完成」しているとはいえないかもしれません。
とはいえ2016年のリリースから少しずつUIの改良やリニューアルが実施されているので、まだ評価を下すのは早い段階にあるといえるでしょう。
むしろ私個人としては、現段階でも既に、dTV VRにある程度のプラス評価を与えて良いのではないかと考えています。
その理由は、「dTV VRはdTVのなかのコンテンツである」という点です。
国内の動画配信サービスとしてかなりの規模を持つdTVは、あらゆるジャンルやコンテンツへの拡大を常時進めている将来有望な存在となっています。
そんなdTVの一部として扱われているdTV VRだからこそ、これからの成長に対する期待値は高くなることでしょう。
この機にdTVそのものにも注目して、独特の魅力をチェックしてみるのもおすすめですね。
dTVの魅力も合わせてチェック
12万本以上という圧倒的な動画数
「dTV」は国内で最大級の動画数を誇るサービスとして、既に多くのユーザーを楽しませています。
その数はまさかの12万本以上!すべてを視聴するのが難しいと感じるほどの動画数からは、お気に入りの作品をたくさん見つけることができるでしょう。
基本的に契約をすれば動画は見放題(一部有料あり)で、ドコモの回線を利用していない人でも登録を行うことが可能です。
最新アニメや映画なども多数配信されることから、チェックしていくことで新しい面白さに出会うことができるかもしれませんね。
・洋画
・邦画
・アニメ
・海外ドラマ
・国内ドラマ
・韓流、華流
・フィットネス
・ガールズ
・キッズ
・教養、バラエティ
・シアター
・オリジナル
・音楽
・ショートショート
・レンタル
・ニュース
といった充実したジャンルがそろっているので、興味のあるものを重点的に見るのも良し、まだ知らない分野を開拓するのも良しと、さまざまな使い方が想定できます。
ひとつでも好きな動画ジャンルがあるのなら、dTVの存在は要チェックとなるでしょう。
オリジナルコンテンツの作成が魅力
dTVはオリジナル動画コンテンツの作成・配信も行っていて、ここでしか見れない作品がたくさん発見できます。
ドラマやバラエティなどその種類も豊富なので、オリジナル要素を中心に利用していくこともできるでしょう。
有名映画作品のスピンオフも多く、特定作品の裏の顔や別アングルからのストーリーを楽しむことができます。
銀魂や相棒、アイアムアヒーローやパンク侍など(2019年2月現在のラインナップ)といった魅力的な作品群は、dTVを使うきっかけになってくれるでしょう。
もちろんdTV VRも、このdTVが誇るオリジナルコンテンツの一部となっています。
オリジナル動画の充実はそのままdTV VRの発展につながる可能性もあるので、新しい番組の追加や更新をチェックしながら、VR版の状況にも気を配ってみるのがおすすめです。
倍速再生などの使いやすさ
動画配信サービスはとても魅力的なコンテンツですが、そのあまりの充実度に「見通す時間がない!」となることもしばしばありますよね。
その点dTVには「倍速再生機能」が備わっているため、動画をスピーディにチェックすることが可能です。
「標準」「1.5倍速」「2倍速」のなかから選択ができるので、時間短縮をしながらサクサクと動画を視聴することができるでしょう。
スマホ限定の機能なのでパソコンでdTVを見ていると基本的には利用できませんが、倍速機能の存在を知っておくことはプラスになりますね。
私はこういった機能を実際に使うまで、「せっかくの動画を倍速で見るなんてもったいない!」と思っていましたが、そのこだわりのせいで見放題のタイミングをたくさん逃してきました。
とにかく見なければその作品の魅力はわからないので、適宜この倍速機能を使って触れる作品数を増やしていくことがおすすめです。
再生速度はいつでも変更できるため、シーンによって速度を使い分けるのもいいでしょう。
安価な月額料金&無料お試しあり!
dTVはこれだけ豊富な動画コンテンツをそろえていながら、月額料金は業界でもかなり低い数字に抑えてくれています。
月500円(税別)という良心的な料金設定は、コストパフォーマンスにこだわる人も納得のものとなるでしょう。
もちろん不要になればいつでも解約可能、そして再契約も簡単です。
見たいコンテンツだけをピンポイントでチェックしていくこともできるので、自由な使い方を楽しめますね。
さらにdTVには31日間の無料お試し期間があり、とりあえず登録して内容や使い心地を体感することが可能です。
まずは無料から始めて、dTVの良さを実際に味わってみることをおすすめします。
もちろんdTV VRも無料体験のなかで利用できるので、VRに興味がある人も要チェックですね。
dTV VRはその将来性にこそ価値がある
VR動画コンテンツは2019年以降が本番?
dTV VRに限りませんが、VR動画を配信するコンテンツの多くが、まだまだそのフィールドに対して本気になりきれていないような感じがあります。
そんな手探り状態となっているVR動画業界ですが、それが2019年以降、本格的に変わっていく可能性はあるでしょう。
一体型VRゴーグルとして世界中で注目を集めているOculusが、2019年に予定している「Oculus Quest」などの計画は期待でき、VRのさらなる普及が予測されています。
VR以外にもARやMR、そしてVTuberなどの技術発展も魅力的となっていて、2019年からさらにそのコンテンツを広げていくことに期待できるでしょう。
環境は整いつつあるので、dTV VRをはじめとしたVRコンテンツも、その分野に強く力を入れていくことになるかもしれません。
このタイミングだからこそ、dTV VRのような存在に注目していくことがおすすめされるでしょう。
それはVRのような動画技術や最新のトレンドに興味がある人だけでなく、一般的なスマホユーザーも対象となります。
自分のスマホでどれだけ手軽にVRコンテンツが見られるようになっていくのか、その進化の過程を楽しんでみてはいかがでしょうか。
dTV VRはVR化できる弾が多い
現在動画サイトが配信しているVRの多くは、既存のメディアで放送したものや、そこで活躍している俳優や芸人を採用したものが多いです。
そのため既に多くのコンテンツを抱えているdTV VRは、VR化できる弾が非常に多いサイトとなり、将来的にはたくさんの素材を備えたVRメディアになるかもしれません。
バラエティやオリジナルドラマのVR化が進めば、VRを使わなければ楽しめない独自の動画がさらに増え、新しい映像の楽しみ方が広がっていくことになるでしょう。
動画視聴が好きだという人は、dTV VRのようにVRにすぐ力を入れられる環境を持っているアプリにこそ、注目していくことがおすすめですね。
スマホで手軽に見れるVRは、パソコンや専用のデバイスを使ったVRにも負けないくらいに、そのクオリティを上げはじめています。
数ある動画技術のなかでも将来性は群を抜いていると思われるので、ぜひdTV VRなどさまざまな専用アプリをチェックしていきましょう。
おすすめできるVRアプリは他にも多数あり!
dTV VRの他にも、VR動画を再生・配信するアプリは多数あり、それぞれが独自の魅力と特徴を備えています。
オリジナルコンテンツやライブ配信に力を入れている「360channel」、サクサクとした使い心地が特徴の「DMM VR動画プレイヤー」、動画サイトとして圧倒的な規模を誇る「youtube」などなど、インストールしてみたいVRアプリは本当に多くなってきているのです。
dTV VRだけでなく、それらのアプリにも手を出していくことが、VRコンテンツを隅々まで味わうための効率の良い手段となるでしょう。
VR動画の種類がそれほど充実していない現状でも、それぞれの動画アプリを合わせて利用していけば、十分に数をカバーしていくことはできますね。
新しいVRをどんどん取り入れていくためにも、ぜひ複数のアプリの並行利用は検討してみてください。
まとめ
dTV VRはスマホで楽しめるVRアプリとして、かなりの将来性を持った存在となっています。
これからどんなコンテンツが追加されていくのか、どんな新技術が披露されていくのか、そういった注目したい点はいくつも見つけられるでしょう。
dTVへの登録を済ませている人は、この機にdTV VRもチェックしていくことがおすすめですね。
まだdTVを使ったことがないという人は、逆にdTV VRをきっかけにdTVの魅力を体験してみるのもいいでしょう。