ゲームをパソコンでするなら、やはりハイスペックなデスクトップが実用的です。しかし、自宅が狭い場合デスクトップは少々邪魔になってしまいますよね。それに自宅以外でもゲームがしたいという場合もあります。
そこで選択肢に挙げられるのがノートパソコンですが、近年ではデスクトップまではいかなくても、高負担のゲームを快適にできるハイスペックなノートパソコンが次々と展開されているので、しっかりと選びさえすればノートパソコンでも十分です。
とはいえ、どのくらいのスペックが必要なのか、どういったメーカーが良いのか、分からないという方は多いと思います。
そこで今回はパソコン大好きな筆者が、ゲーミングノートに必要なスペック、おすすめのゲーミングノートなどについて詳しくご紹介いたします!
PCゲームが購入できるサイト
ゲーミングノートに関してお話する前に、まずはPCゲームが購入・ダウンロードできる有名なサイトをご紹介します。
Steam
PCゲームをするなら絶対に外せない販売サイトが「Steam」です。PCゲーム販売シェアのおよそ70%を占めると言われていて、おそらく当記事を読んでいる方のほとんどが一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
PCゲームの検索がしやすく、コミュニティーも充実しているので、真っ先に見ておくべきサイトと言えるでしょう。もちろん日本語にも対応していて、PCゲームの購入やサポート連絡なども全て日本語で行えます。
また、サマーシーズンなどでは大型セールを開催し、定価の70%OFF以上なんてザラにあります!こういった大型セールの時期にまとめて購入してしまえば、費用をかなり抑えることができるので、チェックしておいて損はありません。
Origin
OriginはElectronic Arts(以下:EA)が運営する販売サイトで、「Battlefield」「The Sims」「Need for Speed」などEAのタイトルを中心に販売しています。
こういったEAのタイトルの多くは上記のSteamでは買えません。なので、EAのタイトルをプレイしたいという場合には必然とOriginを利用することになります。
EAのタイトルが中心となりますが、ほかにも他社の有名タイトルもラインアップしています。Steamより少し使いづらいのですが、Steamにはないゲームが購入できたり、異なった期間に大型セールが開催されることもあるので、必ずチェックしておきましょう。
Blizzard
Blizzardは、アメリカのゲーム会社であるBlizzard Entertainment, Incが運営するPCゲーム販売サイトです。
同社は「Warcraft」「Diablo」「スタークラフト」などの大ヒットタイトルを輩出する会社で、基本的に同社のタイトルをプレイする際に利用することになります。
各タイトルの価格は高いのですが、ユーザーの体験を重視した運営方針をとっていて、サポートの対応を良く利用において高い評価を得ています。
ただし、日本語未対応のページが多いので、英語が分からない方にとっては少々使いづらいかもしれません。
Amazon
天下のAmazonもPCゲームを取り扱っています。上記3つは主に海外のゲームが主となりますが、Amazonは海外のゲームだけでなく日本のゲームも販売しています。
海外のゲームならSteamなどを利用するのが経済的ですが、日本のゲームならAmazonが良いかと思います。
しかし、ダウンロードが遅い・できないなどトラブルが起こることが多々あるので、日本のゲームをプレイしたい場合に限定して利用するのが良いかもしれません。
ゲーミングノートで必要となるスペック
それではノートパソコンのスペックについてお話します。
どのようなゲームをするのかによってスペックは変わってきますが、「今このゲームだけしたい」と思っても、新しくしたいゲームが必ず出てきますし、最新ゲームの必要スペックはどんどん上がってきているので、せっかく買うならスペックは少しでも高くした方が良いと思います。
ゲーミングノートを選ぶ際に見るべきポイントは「CPU」「GPU」「メモリ」「ストレージ」の4つ。特にGPUはゲームの動作に大きく関わります。
- CPU…パソコンのあらゆる処理を行う装置(人間で言う「頭脳」)
- GPU…画像処理に特化した装置(ゲームの動作に影響大)
- メモリ…データやプログラムなどを一時的に記憶する部品
- ストレージ…データの保存庫
CPU
ノートパソコンに搭載されているCPUは主にインテルの「Core iシリーズ」です。
種類は現在、「Core i3」「Core i5」「Core i7」「Core i9」の4つで、最後の数字が大きいほど性能が高くなります。
さらに各シリーズは4桁の数字と英字1文字(例:Core i5 7200U、Core i7 8750Hなど)によって区分けされ、4桁の数字が大きいほど新しく性能が高くなります。また、英字の種類によっても性能に違いがあります。
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性能の違い |
シリーズ |
Core i3 < Core i5 < Core i7 <Core i9 |
4桁の数字 |
例:Core i7 4500U < 5500U < 6500U < 7500U < 8550U |
英字 |
U < H < HQ < HK |
まとめると上表のような感じになります。
英字に関して言えば、消費電力が少ない(パワーがない)Uが最も性能が低く、ゲーミングノートではHやHQ、HKのCPUが必要となります。
これから最新のゲーミングノートを購入する場合には、Core i5以上、7000または8000番台、H・HQ・HKのCPUを搭載したものを選ぶようにしましょう。
GPU
GPUには主に「Intel HD Graphics」と「NVIDIA GeForce」があります。総体的に後者のGeForceの方が圧倒的に性能が高く、ゲームはGPUに依存するので、GeForceを選ぶのが得策です。
なお、現在ノートパソコンに搭載されるGeForceの種類は、「GeForce GTX 1050」「GeForce GTX 1050 Ti」「GeForce GTX 1060」「GeForce GTX 1070」「GeForce GTX 1080」などがあり、数字が大きくなるほど性能が高くなります。
また、GPUにはメモリ(VRAM)が搭載されていて、メモリの容量が増えるほど性能が高くなります(例:GTX 1060 3GB < GeForce GTX 1060 6GB)。
GeForce自体、非常に性能が高いのでGTX 1050 2GBでも多くのゲームが快適に動きますが、高負荷のゲームを高画質でする、MODをたくさん入れるなどでは不十分です。
予算の都合もあると思いますので、予算が少ない方はGTX 1050 2~4GB、予算がある方はGTX 1050 Ti以上が良いでしょう。
メモリ
メモリはCPUやGPUほど重要性は高くありません。4GB、8GB、16GB、32GBなどがありますが、8GBでも高負荷のさまざまゲームが快適に動きます。
購入時に8GBしかなくても後に変更・増設することも可能(自分で行う場合は保証が消滅)なので、余裕を持たせて16GBにしておくのもよいでしょう。32GBはそうそう必要ありません。
なお、ゲーミングノートの多くは8GBが標準装備されています。16GBが必要なら購入時のカスタマイズで16GBを選びましょう。
ストレージ
ストレージの種類は「HDD(ハードディスクドライブ)」と「SSD(ソリッドステートドライブ)」の2種類あります。
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メリット |
デメリット |
HDD |
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SSD |
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上表がそれぞれの主な特徴になりますが、明らかにSSDの方が快適です。SSDを搭載するとパソコンの立ち上げやアプリなどの起動が早くなるほか、ゲームではロード時間が早くなるなど、多大な恩恵を受けます。
最近の大型PCゲームは使用容量が非常に大きく、50~100GBほどの容量を専有するものもあるので、容量の大きなHDDを選びたくなるところですが、断然SSDがおすすめです。
SSDには120GB(128GB)、250GB(256GB)、500GB(512GB)、1TB、2TBなどがあります。後々困らないために最低でも250GB(256GB)、余裕があれば500GB(512GB)以上を選ぶようにしましょう。
おすすめのゲーミングノート(メーカー別)
現在、国内外を問わずさまざまなメーカーがハイスペックのゲーミングノートを展開していますが、ゲーミングノートを選ぶにあたって、中には「Windows」か「Mac」のどちらが良いのか悩む方もいらっしゃるでしょう。
どちらが良いのかについてですが、結論から言うとMacは論外です。というのもPCゲームの多くがMac非対応で、MacでPCゲームをプレイすることができないからです。
厳密に言うと「BootCamp」というApple提供のソフトをインストールすれば、Mac非対応(Windows専用)のPCゲームをプレイすることができます。
詳しく話すと長くなるので割愛しますが、パソコンのことをよく知らない方はインストールに苦労しますし、パフォーマンスが低下するので、ゲーム用としてはWindows一択です。
そのため、ここではWindowsに限定して、海外3メーカー、国内3メーカーのおすすめゲーミングノートをスペック(最小・標準構成)と一緒にご紹介します。
DELL(デル)
DELLはアメリカに本社を置く世界トップクラスのパソコンメーカーです。ビジネス向けのコストパフォーマンスに優れたノートパソコンが多いのですが、「G」というネーミングのゲーミングノートも展開しています。
ゲーミングノートとしては非常に安く、9万円台から購入することができます。おそらく同程度のゲーミングノートではコストパフォーマンス最強です。また、ハイスペックの「ALIEWARE」もあります。
Dell G3 15
CPU |
Core i5 8300H |
ストレージ |
SSD 256GB |
GPU |
GeForce GTX 1050 4GB |
液晶サイズ |
15インチ |
メモリ |
8GB |
価格 |
9万円台~(税抜) |
Dell NEW ALIENWARE 17
CPU |
Core i7 8750H |
ストレージ |
HDD 1TB+SSD 8GB |
GPU |
GeForce GTX 1060 8GB |
液晶サイズ |
17インチ |
メモリ |
8GB |
価格 |
17万円台〜(税抜) |
※ストレージは256GB以上を推奨
HP(ヒューレット・パッカード)
Dellと共に世界トップクラスのシェアを誇るHPからは、ゲーミングノートとして「Pavilion gaming 」と「OMEN」の2つのシリーズが展開されています。
HPもコストパフォーマンスが高く、OMENのデザインは個人的にかなり好みです。ゲーミングノートは放熱などの関係で分厚くなりがちですが、OMENは他メーカーのハイスペック機種と比べて少し薄めかつ軽量で、ゲーミングノートでありながらもスタイリッシュな印象があります。
HP Pavilion Gaming 15-cx0000
CPU |
Core i5 8300H |
ストレージ |
HDD 1TB |
GPU |
GeForce GTX 1050 4GB |
液晶サイズ |
15インチ |
メモリ |
8GB |
価格 |
約10万円~(税抜) |
※ストレージはSSD256GB以上を推奨
→HP公式:Pavilion Gamingシリーズのページへ
OMEN by HP 17-an000
CPU |
Core i7 7700HQ |
ストレージ |
SSD 512GB HDD 1TB |
GPU |
GeForce GTX 1070 8GB |
液晶サイズ |
17インチ |
メモリ |
16GB |
価格 |
18万円台~(税抜) |
Lenovo(レノボ)
Lenovoにおいては、「Legion」シリーズがゲーミングノートにあたります。Legionもコストパフォーマンスが高く、順位をつけるとするなら、Dell、Lenovo、HPの順番でコストパフォーマンスが高い感じでしょうか。
現在、LegionシリーズにはY530、Y520、Y720の3つの機種がラインナップしていますが、スタンダードモデルの「Y530」でもCPUにCore i7 7700HQ、GPUにGeForce GTX 1050 Ti 4GB、さらには16GBのメモリ、SSD 256GB+HDD1TBが最小構成で、価格は11万円台でありながらもかなりのハイスペックです。
また、堅牢性においても定評があるので、コストパフォーマンスと堅牢性を重視する方におすすめと言えるでしょう。
Lenovo Legion Y520
CPU |
Core i7 7700HQ |
ストレージ |
SSD 256GB HDD 1TB |
GPU |
GeForce GTX 1050 Ti 4GB |
液晶サイズ |
15インチ |
メモリ |
16GB |
価格 |
11万円台~(税込) |
ドスパラ
国産BTOメーカーの1つであるドスパラは、おそらくゲーミングPCで最も日本人に人気の高いメーカーです。
ドスパラの最大の特徴が優れたカスタマイズ性で、海外メーカーでは機種ごとにCPUやGPUなどある程度の構成が決まっていますが、ドスパラにおいては選択肢が幅広く、自分好みにカスタマイズすることができます。また、カスタマイズ時に周辺機器の同時購入も可能です。
さらに、Steamの利用に欠かせないSteamクライアントがインストール済みです。パソコンに詳しくないとインストールに手間取ってしまいますが、その手間が省かれるわけなので初心者には嬉しいところ。
コストパフォーマンスは海外メーカーと比べるとやや劣りますが、サポートが良く、パソコンにおける信頼性も高いので、ゲーミングノート選びに困ったらドスパラの「GALLERIA」シリーズを選んでおけば間違いないでしょう。
GALLERIA GCF1050TGF-E
CPU |
Core i5 8300HQ |
ストレージ |
SSD 250GB HDD 1TB |
GPU |
GeForce GTX 1050 Ti 4GB Intel UHD Graphic 630 |
液晶サイズ |
15インチ |
メモリ |
8GB |
価格 |
約13万円~(税抜) |
GALLERIA GCF1070NF
CPU |
Core i7 8750H |
ストレージ |
SSD 250GB HDD 1TB |
GPU |
GeForce GTX 1070 8GB Intel UHD Graphic 630 |
液晶サイズ |
15インチ |
メモリ |
8GB |
価格 |
23万円台~(税抜) |
iiyama
iiyamaも国内BTOメーカーで、「LEVEL∞(レベル インフィニティ)」というゲーミングノートを展開しています。
ドスパラはカスタマイズ性が高いという特徴がありますが、どのようにカスタマイズしたら良いのか分からないという方も多いはずです。
その点、iiyamaはカスタマイズ済みの機種が豊富にラインナップしているので、直感的に選ぶことができます。
大まかに言うと10~15万円がエントリーモデル、~20万円がスタンダードモデル、25万円~がハイスペックモデルとなります。
カスタマイズの仕方が分からないという方は、iiyamaのLEVEL∞から価格に応じて選んでみるのも良いかと思います。
LEVEL-15FX079-i7-LNFS-D
CPU |
Core i7 8750H |
ストレージ |
SSD 240GB |
GPU |
GeForce GTX 1050 2GB |
液晶サイズ |
15インチ |
メモリ |
8GB |
価格 |
10万円台~(税抜) |
LEVEL-15QX094-i7-RNRX
CPU |
Core i7 8750H |
ストレージ |
SSD 500GB |
GPU |
GeForce GTX 1060 6GB |
液晶サイズ |
15インチ |
メモリ |
16GB |
価格 |
約19万円~(税抜) |
マウスコンピューター
乃木坂46出演のCMで知名度が大きく高まったマウスコンピューター。
音楽制作や画像・動画編集などクリエイター向けのパソコンを主軸にしていますが、「G-Tune」というブランドを立ち上げ、ゲーミングノートの開発にも力を入れています。
G-tuneのゲーミングノートは「NEXTGEAR」シリーズから展開され、中にはデスクトップ向けのハイパワーCPUを搭載したゲーミングノートもラインナップしています。
CPUの性能にこだわりたいという方は、「NEXTGEAR-NOTE i5340」や「NEXTGEAR-NOTE i5340PA2」などのデスクトップ向けCPU搭載モデルがおすすめです。
NEXTGEAR-NOTE i5340
CPU |
Core i5 8400 |
ストレージ |
HDD 500GB |
GPU |
GeForce GTX 1050 4GB |
液晶サイズ |
15インチ |
メモリ |
8GB |
価格 |
約10万円~(税抜) |
※ストレージはSSD 256GB以上推奨
NEXTGEAR-NOTE i5340PA2
CPU |
Core i7 8700 |
ストレージ |
SSD 480GB HDD 2TB |
GPU |
GeForce GTX 1050 4GB |
液晶サイズ |
15インチ |
メモリ |
16GB |
価格 |
15万円台~(税抜) |
おすすめのゲーミングノートまとめ
国内外のさまざまなメーカーがゲーミングノートを展開しています。メーカーによって特徴が異なりますが、大まかにまとめるとコストパフォーマンスを重視するなら海外メーカー、快適なサポートや安心面を重視するなら国内メーカーを選ぶのが良いと思います。
なお、ゲーミングノートはデスクトップと比べて熱がこもりやすく、熱暴走によって壊れてしまうこともあります。長期的に使用していけるように、冷却パットや冷却台も併せて購入しておくことをおすすめします。