最近見つけた「肥後守(ひごのかみ)」というナイフ、すごくおすすめです!皆さんはご存じでしょうか?
日本で昔からある折り畳み式刃物で、最近は人気が再燃しているというウワサのナイフです。
肥後守という名前からして、肥後の有名な刃物なのか?と思いきや、実はそうではないようなのです。
そこで、今回は団塊の世代が「懐かしい!」と口をそろえて言うというレトロで武骨な見た目の肥後守の特徴とおすすめ商品についてご紹介します。
折り畳み式刃物「肥後守(ひごのかみ)」とは?
折り畳み式刃物として、人気が再燃している「肥後守」とはどのような商品なのでしょうか?
戦前からある折り畳み式刃物
折り畳み式刃物といえば、海外製のフォールディングナイフをイメージする方が多いでしょう。
肥後守は、日本発祥の折り畳み式刃物として戦前から製造されている歴史あるナイフです。
海外のフォールディングナイフは握りやすいように歪曲していたり、太いグリップのものが多いですが、
肥後守は柄の部分がまっすぐで、ちょっとしたへこみがあるデザインが主流です。
「登録商標 肥後守定」という文字に「かね駒」のマークが彫られています。
価格は、数百円から高いものでは数千円、数万円のものまであり、比較的安価なものでもつくりがしっかりしているため、
研いで長く使うことができ、一生ものだと言われています。
※肥後守は、兵庫県三木市にある永尾駒製作所製造の登録商標です。
肥後守の歴史
戦前からある日本製の折り畳み式刃物、肥後守にはどんな歴史があるのでしょうか?
明治時代に鹿児島で製造
明治27年ごろに、鹿児島で製造されていたナイフを金物問屋の重松太三郎氏が兵庫に持ち帰り、折りたためる構造を考案しました。
重松氏の勧めで、地元の金物屋が改良に改良を重ねて、刃が安定し、切れ味が鋭く、長持ちするナイフを誕生させました。
当時は取引先として九州南部(熊本など)が多かったことから、商品の名前を「肥後守」として販売すると現地で大好評になり、販売数が増加したということです。(名前の由来は諸説あり)
昭和30年代子どもたちの道具として人気に
現在の子どもたちの遊び道具といえばゲーム機かもしれませんが、戦後の子どもたちは、竹とんぼや駒など木や竹でできた遊び道具を使って遊んでいました。
昭和30年ごろ、持ちやすく折りたためるデザインの肥後守は比較的安価なナイフであることも手伝って、鉛筆を削るため、また遊び道具を作る工作などに使える文房具として、瞬く間に全国に普及していきました。
当時は、金物屋だけでなく文房具屋や駄菓子屋にも肥後守が当たり前のように置かれていたということです。
事件をきっかけに減衰
昭和35年10月に、当時17歳の少年により、日本社会党委員長の浅沼稲次郎氏が刺殺されるという事件が起きました。
それ以来、子どもに刃物を持たせるのは危険であるということから「子供に刃物を持たせない運動」が全国的に広まりました。
その後も、電動の鉛筆削り器やシャープペンシルの普及、ゲームなどが出始めたことで外で遊ぶ子どもが少なくなったこともあり、
肥後守はだんだんと姿を消していきました。
肥後守の使い方
肥後守の使い方はさまざまです、おすすめの使い方を見ていきましょう。
鉛筆削り
電動の鉛筆削り器がある中、あえて肥後守で鉛筆を削るというのも乙なものです。
最初は不格好になってしまい、誤ってケガをすることもあるかもしれませんが、満足いく仕上がりになったときは鉛筆に愛着がわきます。
アウトドア
アウトドアでフォールディングナイフを使用することが多いという方は、ぜひそのナイフを肥後守に変えてみませんか?
最近のミニマルブームも手伝って、シンプルで使い勝手のいいナイフは若い世代にも人気です。
魚をさばいたり、野菜を切ったり…サッと作業する姿は女性の目にもかっこよく映ること間違いなしです!
模型や粘土
昔の小学生のように竹とんぼを作ったり、模型を作るときにも使えます。
意外に思うかもしれませんが、粘土での工作にも使えるのです。
削るときの切れ味が抜群だと好評です。
肥後守おすすめ5選
それでは、肥後守のおすすめ商品を5つご紹介します。
肥後守 青紙割込 真鍮鞘 大
青紙割込の丈夫で切れ味の持続性が高い肥後守です。
サイズは大。こちらの商品は中・大・特大がありますが、中と大はそれほど大きさは変わらず、
大人の男性には大が持ちやすくておすすめです。
- 出版社/メーカー: 永尾駒製作所
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肥後守定 和式ナイフ 豆 割込SK鋼
肥後守の中でも一番小さい手のひらサイズの「豆」です。
根付のように鈴とひもがとおしてあるので、キーホルダーとしてカバンにつけたりして持ち歩くことができます。
小さいながらも作りはしっかりしており、切れ味は抜群で、研ぎ直してずっと使うことができます。
鉛筆削りや梱包したものを開ける際などちょっとした作業に使いたい方、また安価なため初めて肥後守を使う方におすすめです。
- 出版社/メーカー: 永尾駒製作所
- メディア: その他
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肥後守定 和式ナイフ 剣型 白紙割込 大 真鍮
刃先の部分が剣の形をしたタイプの肥後守です。
白紙割込は青色割込よりも研ぎやすいと言われています。
サイズは大。ブレードを格納した際の大きさは約100mmと使いやすいサイズ感です。
日本刀のような形がお好みの方、鉛筆削りに使用する方に適しています。
- 出版社/メーカー: 永尾駒製作所
- メディア: その他
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肥後守(ひごのかみ)ナイフ ポケットサイズ ホルダー付
携帯用にホルダーがついた肥後守、鞘長は75mmです。
持ち歩いて使うことが多い方、アウトドアで使用する方はホルダーがついている方が安心ですね。
ホルダーの色は茶、赤、青からお好きなものを選べます。
肥後守(ひごのかみ)ナイフ ポケットサイズ ホルダー付 (茶)
- 出版社/メーカー: 永尾駒製作所
- メディア: その他
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永尾かね駒製作所 肥後守ナイフ 青紙割込 水飛沫
肥後守の持ち手はツルンとした真鍮で滑り止めなどはないシンプルなものが主流ですが、
こちらの商品は滑り止め加工がされています。樹脂で水飛沫のようにデザインされているのが新鮮です。
一つすでに持っていて、二つ目の肥後守を購入するときに選ぶ人が多いようです。
色は、ピンク、青、黒があります。
- 出版社/メーカー: 永尾駒製作所
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まとめ
明治時代に生まれた折り畳み式刃物「肥後守」。
昭和30年代にブームを迎え、その後衰退しつつありましたが、昔を懐かしむ団塊の世代の人々から受注が増えてきているということです。
昔は、小学生がポケットにナイフを忍ばせていたというのは驚きでした。
悪いことに使おうという気持ちはなく、純粋に工作や鉛筆削りを楽しんでいたのでしょう。
ケガをしながら、人に気をつけながら作業をすることで、「刃物は危険なものだ」ということが学べるかもしれませんね。
シンプルなアイテムがブームな昨今、究極にミニマルな肥後守を相棒にしてみてはいかがでしょうか?