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宮部みゆきのおすすめ小説10選!多彩なジャンルが読者を選ばない!

幼少の頃「何か本格的な本を読みたい!」と両親に頼み、いくつかの本を手わたされたことがありました。

今はもうそのほとんどを忘れてしまいましたが、「宮部みゆき」が面白かったことだけははっきりと覚えています。

「本は面白い」という感動を与えてくれたのが、私にとっては宮部みゆきだったのかもしれません。

それからかなりの年月が経ちましたが、今でも宮部みゆきの作品は当時と変わらず、むしろその勢いは増すばかりであるといえるのではないでしょうか。

そこで今回は万が一宮部みゆきについてまだ知らない人のために、こちらでおすすめの小説10選をご紹介したいと思います。

デビューから30年以上というその経歴が持つ実力は、読者を選ばずにとことんまで楽しませてくれるでしょう。

宮部みゆきの魅力とは

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多彩なジャンルを書き切る技術

宮部みゆきの魅力の1つに、執筆ジャンルの豊富さが挙げられることになるでしょう。

ミステリー、サスペンス、ホラー、ライトノベル、SFといった多彩なジャンルに手を広げている作家は、決して多くはありません。

遠慮することなく自分が読みたいジャンルを選べる点が、宮部みゆきをおすすめする大きな理由になっているのです。

どのジャンルの小説も高クオリティであることはもちろん、宮部みゆきでしか書けないような驚きや感情の揺さぶりを楽しめるのもポイント。

それに加えてジャンルごとのお約束や求められる雰囲気がしっかりと作品に収められているので、安心して中身を楽しむことができるでしょう。

例えばいつもは1つのジャンルしか読まないけど、「たまには違った作家の小説を読んでみようかな」という気分になったとき、宮部みゆきはうってつけとなります。

別ジャンルにつながる窓口にもなってくれるので、小説のジャンルにこだわる人ほど宮部みゆきをチェックすることがおすすめです。

視点のリアルさと豊富さ

宮部みゆきの小説は、とにかくその視点のリアルさが際立ちます。

性別や年齢はバラバラ、ときには人以外を視点の中心に添えて書かれることさえありますが、そのどれもが読者に現実感を与えてくれるのです。

これだけたくさんの視点を操りながら、常に面白さを保った小説を書けるのは、宮部みゆきくらいなのではないでしょうか。

情景描写と感情表現のバランスが素晴らしいので、自然とその世界と小説の視点に入りこむことができます。

それは単純な読みやすさにもつながっているため、気楽に小説を読みたいときにも重宝するでしょう。

多彩な視点はワンパターンで飽きてしまうということを防いでもくれるので、宮部みゆきばかりを読み続けることだってできるかもしれませんよ。

安定感こそ最大の魅力!

結局のところ宮部みゆきのすごさとは、作品の安定感にあるのではと思えるのです。

挑戦的な内容も多いのに、そのほとんどを面白いと感じさせてくれるので、また読みたくなってしまうのでしょう。

「宮部みゆきなら大丈夫だろう」という安定感こそ、小説の肝になっていると考えられるのです。

基本的に宮部みゆきの本は、緻密な構成とダイナミックな展開によって支えられているのだと私は思っています。

そういった計算と勢いがガッチリとかみ合っている結果が、安定感という評価につながっているのではないでしょうか。

「読書の時間を無駄にしたくない!」という人は少なくないので、今後も安定感のある宮部みゆきをおすすめする機会は多そうです。

宮部みゆきのおすすめ小説10選!

我らが隣人の犯罪

我らが隣人の犯罪 (文春文庫)


宮部みゆきのデビュー作であり、同時にその名を不動のものとした「我らが隣人の犯罪」は、文句なしにおすすめできる小説です。

5つの作品がまとめられている短編集となっているので、最初の読み物としてもうってつけとなるでしょう。

それぞれの作品が持つ視点の広さは、「なぜこんな風に書けるのだろう?」1度手を止めてしまうほど技巧的です。

宮部みゆきの基本がつまっている本だといえるので、最初に手に取る本を探しているのならおすすめできます。

我らが隣人の犯罪 (文春文庫)

我らが隣人の犯罪 (文春文庫)

理由

理由 (朝日文庫)


個人的には傑作、世間的にも直木賞を受賞した宮部みゆきの代表作である「理由」は、おすすめしないわけにはいきませんね。

多数の登場キャラクターの視点に乗り移って語られるため、物語から立体感を得ることができます。

まさに視点を操る宮部みゆきの真骨頂であり、1つの完成品だといえるでしょう。

ドキュメンタリー方式で進む斬新な切り口は、今読んでも迫力に満ちています。

基本的には事件の解決を目指すミステリーなのですが、それだけに留まっていないのが「理由」のすごいところ。

1人1人のキャラに感情移入しつつ読み進められるので、いつの間にか前傾姿勢になりながら読書をしてしまうでしょう。

本当にあった事件の特集を追いかけているような感じにもなれるため、独特かつ圧倒的リアルさを小説から感じられますよ。

理由 (朝日文庫)

理由 (朝日文庫)

火車

火車 (新潮文庫)


現代ミステリーの最高峰とでもいうべきか、とにかく名作として名高い「火車」もおすすめの小説です。

「多重債務」という誰にでも起こりうることをドラマティックに取り上げた今作は、フィクションではあるけれどリアルさに満ちた内容となっています。

ミステリーなので真相が明らかになっていく面白さが当然ありますが、それ以上に自分の周囲に馴染んでいる「社会的な恐怖」が浮き彫りになっていく感覚こそ、本作最大の魅力だといえるでしょう。

借金というテーマが織りなす火車の物語は、とても現代らしい小説であり、同時に現代において小説が書かなくてはならなかった内容となっています。

生きることについて深く考えるきっかけにさえなる本なので、宮部みゆきを読むのなら間違いなくチェックしておいてください。

火車 (新潮文庫)

火車 (新潮文庫)

パーフェクトブルー

パーフェクト・ブルー (創元推理文庫)


宮部みゆきの長編デビュー作である「パーフェクトブルー」も、作者の執筆力に驚かされる逸品となっています。

物語を語るのはまさかの犬、犬の一人称視点というトリッキーな小説であるため、最初は若干戸惑うかもしれません。

しかし犬だからこその見方や、犬らしい感情の書き方は、面白く読むことができるでしょう。

まあ最悪犬じゃなくてもいいのではないか?という疑問があった気もしますが、それでもミステリーに新しい波紋を生んだことはたしかです。

普段からミステリーを読みなれているという人ほど、パーフェクトブルーならではの視点は楽しめるのではないでしょうか。

パーフェクト・ブルー (創元推理文庫)

パーフェクト・ブルー (創元推理文庫)

レベル7

レベル7(セブン) (新潮文庫)


読者の想像力への挑戦というか、「この本を読んであなたは何を想像するか?」と問われているような気がします。

そんな宮部みゆきの「レベル7」は、ぜひ読んでもらいたい小説の1つです。

いわゆるサスペンス形式で進むため物語の熱量は徐々に高まり、二転三転しつつクライマックスに向かいます。

長めの小説ですがその過程が物語のボルテージを上げてくれるので、ぜひ時間を見つけて読み進めてみてください。

果たしてこれはミステリーなのかSFなのかファンタジーなのか何なのか、多彩なジャンルを書く宮部みゆきだからこそ描ける絶妙な曖昧さも魅力。

ジャンルを超えた「小説の重み」を楽しめるため、宮部作品を読むのなら1度は手に取っていただきたいですね。

レベル7(セブン) (新潮文庫)

レベル7(セブン) (新潮文庫)

ICO-霧の城-

ICO -霧の城-


同ゲームタイトルを原案とした「ICO-霧の城- 」もまた、宮部みゆきを知る良いきっかけになることでしょう。

ファンタジー感を存分に活かした設定、ゲームよりも一歩深くまで踏み込んだ情景描写、その多くが小説の味付けとして機能しています。

元のゲームを知らなくても楽しめるので、ファンタジー好きなら迷わず読んでいただきたい作品です。

原作のゲームは「ほとんど語らないこと」をテーマにしているため、言葉で細部を語る小説の存在がその世界をより立体化する役割を担っています。

そういった意味で「ICO-霧の城-」はかなり特殊な小説ですが、そもそも完成度が素晴らしいので宮部みゆきが気になっている人にはぜひおすすめです。

ICO -霧の城-

ICO -霧の城-

ブレイブ・ストーリー

ブレイブ・ストーリー (上) (角川文庫)


「ICO-霧の城-」と同じように、「ブレイブ・ストーリー」も宮部みゆきが放つ本格ファンタジー小説です。

こちらはより王道、そして光に満ちた内容となっているので、勢いで気持ち良く読むことができるでしょう。

宮部みゆきの筆力が伝わってくるような「熱さ」も魅力となっていて、少年漫画に熱中するあの感覚を思い出しましたね。

ゲーマーである作者の趣味が本当に良い感じに出ているので、ゲーム好きにも読んでもらいたい作品です。

また子供が初めて読む作品としても優秀であるため、プレゼントにもおすすめできます。

ブレイブ・ストーリーを入り口として、ファンタジー小説の世界に身を投じてみてはいかがでしょうか。

ブレイブ・ストーリー (上) (角川文庫)

ブレイブ・ストーリー (上) (角川文庫)

魔術はささやく

魔術はささやく (新潮文庫)


超常的な要素や能力がミステリーに入りこむことを嫌う読者もいるでしょうか、「魔術はささやく」なら楽しむことができるのではないでしょうか。

リアルさを追求しながら、同時に現実ではありえないような、想定できないような点を盛り込んでくるこちらの小説を読めば、その内容にきっと驚かされるはずです。

そこに納得できるかどうかは人によって異なるかもしれませんが、宮部みゆきの技術力が存分に発揮されている今作は一読の価値があるといえるでしょう。

人間の境遇や生活環境が軸にもなっているので、色々と人生について考えることができるかもしれません。

他の作品にもいえることですが、本当に宮部みゆきの書く少年の視点は目を瞠るものがありますね。

魔術はささやく (新潮文庫)

魔術はささやく (新潮文庫)

チヨ子

チヨ子 (光文社文庫)


宮部みゆきの真骨頂であるミステリー、ホラー、ファンタジーが潤沢に収められた短編集「チヨ子」も、ぜひおすすめしたい作品です。

これだけ幅の広い作品たちが1冊の本で読めるというのは、かなりお得なことなのではないでしょうか。

特に「聖痕」の怖さ、表題作である「チヨ子」の不可思議さは、多くの人を惹きつけることになると思います。

解釈の仕方も人によって変わる内容となっているので、何度も読み返して深くまで考えてみるのもいいでしょう。

クオリティ重視の読書を求めるのなら、ぜひ1度チェックしてみてください。

チヨ子 (光文社文庫)

チヨ子 (光文社文庫)

模倣犯

模倣犯1 (新潮文庫)


宮部みゆきの「模倣犯」は、とても長い作品です。

でも時間をかけてじっくり読むだけの価値はあり、読み終えることで何かが心に残るような作品にもなっています。

ミステリーとしての完成度はとんでもない、でもそれ以上に人間の気持ちに訴える何かがある。

模倣犯こそ宮部みゆきの魅力が凝縮された、最高の逸品なのではないでしょうか。

事件を通して描かれる人間模様、そして社会の際どさ、どれもが読んでいて痛いほど感じられる気がします。

本格ミステリーに興味がある人だけでなく、読書から何かを得る感覚を求めるのなら、模倣犯はうってつけとなるでしょう。

模倣犯1 (新潮文庫)

模倣犯1 (新潮文庫)

宮部みゆきが好きならこんな作家もおすすめ

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湊かなえ

イヤミスの嬢王ともいえる作家「湊かなえ」の作風からは、宮部みゆきと通じる点が多くみられます。

「読みたくないけど読みたい」といった反発しあう葛藤を抱えながらの読書は、最高級のエッセンスとなることでしょう。

ちょっとした後味の悪さや作中の悪意を楽しめるのなら、「告白」「贖罪」「少女」といった小説はおすすめできます。

この機に宮部みゆきと合わせて、ぜひそれらの作品をチェックしてみてください。

辻村深月

宮部みゆきのミステリー・ファンタジー要素が気に入ったなら、「辻村深月」もまたおすすめできる作家です。

独特の世界を持ちながら、緊迫した感覚を楽しませてくれる作品が数多くあるため、読書に夢中にさせてくれるでしょう。

今かなり勢いのある作家でもあるので、今後さらなる作品の刊行や映像化にも期待ができます。

「かがみの孤城」「ぼくのメジャースプーン」「冷たい校舎の時は止まる」など、気になる作品を確認してみるといいでしょう。

宮部みゆきを読むときのコツ

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文章量に怖気づく必要はなし

宮部みゆきの本は、長編小説の形を取っていることが多いです。

そのため上下巻や文庫本5冊程度にまとめられていることがあり、人によっては読む前から気持ちを挫かれてしまうことがあるかもしれません。

しかし宮部みゆきの作品はその読みやすさもまた1つの魅力となっているため、文章量が多くてもスラスラと読み進めることができるでしょう。

難解な書き方や言い回しはされておらず、状況を説明する文章や人間の心情に力を入れているので、読むことそれ自体に困難は感じづらいといえます。

「こんなに長い本読めるかな?」と心配になっている人も、安心して宮部みゆきを手に取ってみてください。

もちろん短編集も数多いので、短い文章から挑戦してみるのもおすすめです。

純粋に驚くことで楽しめる

ミステリーとは、犯人を当てたりトリックを見破ったりして楽しむものである。

そういった認識があると、宮部みゆきの小説は難しそうに感じられるかもしれません。

しかし宮部みゆきの本はエラリー・クイーンのように「読者に挑戦する」タイプのものではなく、純粋に物語を楽しむための「工夫」となっています。

そのため特別な推理をしなくても、ただ単純に驚くことで小説を面白いと思えるようになっているのです。

「考えながら読むのが苦手」「ミステリーの読み方がわからない」といった場合でも、まったく問題ないといえるでしょう。

とにかくまずは読み進めて、宮部みゆきの世界をただ思うがままに楽しんでみることをおすすめします。

まとめ

宮部みゆきの小説は、そのクオリティもさることながら、読みたいと思わせる「魅力」が備わっています。

ぜひこの機会に1冊を読んで、その魅力を体験してみてはいかがでしょうか。

どの本にも安定感があるので、きっと記憶に残る作品が見つかると思います。

この機に宮部みゆきを通して、良い読書体験をおすすめしたいです。



この記事を書いた人

syunkin
ガジェット、書籍、仮想通貨などを専門に執筆しているフリーライターです。
新しい情報を読む楽しさを、少しでも提供できたらうれしく思います。