リフォームするなら必ず確認!補助金で数百万円お得になることも

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リフォームを計画する際に、知っておくとお得なのが「補助金制度」です。リフォームの補助金制度とは、内容や範囲、設備などの一定の条件をクリアすれば、国や自治体などがリフォーム費用の一部を負担してくれるというもの。

どのようなリフォームをするかによって費用は変わってきますが、多くの場合、数百万円を超える費用がかかってしまいます。

これを全て自己負担するとなると、かなりの出費になってしまいますが、補助金制度をうまく活用すれば、出費を大きく減らすことができます。

ここでは、代表的なリフォーム補助制度や、利用時の注意点について解説いたします。

リフォームをした場合に受けられる補助金

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リフォームの補助金制度には様々なものがありますが、代表的なものは「断熱リフォーム支援補助金(断熱リノベ)」「ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)補助金」「長期優良住宅化リフォーム補助金」です。いずれも国が提供している補助金で、一定の条件を満たせば交付を受けることができます。

そのほか、地方自治体が提供している補助金もあります。どのような条件で交付を受けられるかは自治体によって大きく異なるので、お住まいの自治体の制度内容をしっかりと確認しておくことが大切です。

断熱リフォーム支援補助金(断熱リノベ)

環境省が提供する事業で、一般社団法人「環境共創イニシアチブ(SII)」が運営しています。既存住宅の高性能建材を使用した断熱改修、さらには断熱改修と同時に行う家庭用蓄電池・家庭用蓄熱設備の導入・改修の支援を目的に設置されました。

また、2018年から断熱リノベのほかに、「次世代建材」が支援メニューとして追加され、補助制度の幅が大きく広がりました。

交付の要件は細かく設定され、リフォームを依頼する業者はSIIに登録された業者しか認められないなど制約がいくつかあります。また、補助金の交付が決定される以前に工事が着工した場合には、補助金の対象にならないので注意が必要です。

申請者の要件

補助金の交付対象となるリフォーム住宅は、以下の要件を満たす必要があります。

  • 申請者が常時居住する住宅であること
  • 専用住宅であること
  • 申請時に申請者自身が所有していること
交付要件

リフォームの内容にも要件があります。大きなポイントとなるのが「2部位以上の改修」が必要になること。ほかにも様々な要件が設定されていますが、特に重要なものだけをピックアップします。

  • SIIに登録された高性能建材(ガラス・窓・断熱材)を用いた断熱リフォームであること
  • 天井、外壁、床、及び窓の4部位のうち2部位以上を組み合わせて改修すること
  • 居間または主たる居室を中心に改修すること
補助金額

補助対象

補助率など

補助金額・補助金の上限額

高性能建材(ガラス・窓・断熱材)

補助対象経費の1/3

戸建住宅1戸当たり:120万円集合住宅1戸ごとに:15万円

家庭用蓄電池

設備費

3万円/kWh

補助対象経費の1/3以内

工事費

補助対象経費の1/3以内

5万円/台

家庭用蓄熱設備

補助対象経費の1/3以内

5万円/台

毎年公募が行われ、昨年(2018年)では第一公募が5月7日〜6月29日、第二公募が7月17日〜8月10日でした。

補助金は誰でも受けられるわけではなく、事業規模の上限が決められ、その範囲内で支給される形になります。要するに早い者勝ちになるので、公募が始めれば早めに手続きを行うようにしましょう。

ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)補助金

ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)とは、たとえば太断熱性能に優れた素材の使用や太陽光発電などの省エネ設備の導入によって、消費エネルギーが概ね0になる住宅のことです。

このような省エネまたは0エネ仕様にリフォームする場合に、1戸あたり70万円程度の補助金を受けることができるのです。

ZEHのほか、ZEHからさらに省エネを深堀りした「ZEH+」もあります。これらZEH事業は、断熱リノベと同様に環境共創イニシアチブ(SII)が運営を行っています。

申請者の要件
  • 新築住宅を建築・購入する方
  • 既存住宅をZEHに改修する方
ZEHの交付要件
  • ZEHロードマップの「ZEHの定義」を満たしていること
  • SIIに登録されているZEHビルダー/プランナーによって設計・建築・改修または販売されること
ZEH+の交付要件
  • ZEHロードマップの「ZEHの定義」を満たしていること
  • SIIに登録されているZEHビルダー/プランナーによって設計・建築・改修または販売されること
  • 以下のIとIIを満たすこと

I.更なる省エネルギーの実現(25%以上の一次エネルギー消費量削減)

II.以下の太陽光発電の自家消費拡大措置のうち2つ以上を導入すること

①外皮性能の更なる強化(外皮平均熱貫流率(UA値)が0.30~0.50 以下)

②高度エネルギーマネジメント(HEMSにより、住宅設備の制御が可能であること)

③電気自動車活用のための充電設備(発電した電力を電気自動車等に充電できる設備を車庫等に設置すること)

補助金額

事業

補助額

ZEH

1戸あたり定額70万円、蓄電システム補助(最大30万円)

ZEH+

1戸あたり定額115万円、蓄電システム補助(最大45万円)

ZEH、ZEH+のいずれにおいても、補助金の交付を受けるためには必ず「SIIに登録されているZEHビルダー/プランナー」に改修を依頼しなければなりません。

また、各ビルダー/プランナーで割当戸数が限定的ですし、予算にも限りがあるので、補助金を受けたい場合には早めに業者に連絡をとっておくことをおすすめします。

なお、現時点では2019年度の公募時期が決定されていません。予定では7月頃に開始となるようです。

長期優良住宅化リフォーム補助金

長期優良住宅とは、耐久性・耐震性・省エネ性・高維持性などによって、環境に配慮しながら安心して長く住むことができる住宅のことです。

このような住宅にリフォームする際に工事費用を負担してくれるのが、「一般社団法人すまいづくりまちづくりセンター連合会」が運営する長期優良住宅化リフォーム補助金です。

リフォームをする目的の多くが住宅をより良くすることにあるので、数あるリフォーム補助金の中でも特に身近なのが、この長期優良住宅化リフォーム補助金といえます。

補償額も最大で300万円と高く、補償対象となる工事が幅広いので、耐久性や耐震性などを向上させるようリフォームする場合には必ず補助金を受け取っておきたいものです。

なお、申請には「通年申請タイプ」と「事前採択タイプ(提案型)」があります。また、事業タイプに「評価基準型」「認定長期優良住宅型」「高度省エネルギー型」などがあり、これらのタイプによって内容や補助金額などが変わってきます。

 

各用語の説明

申請

  • 通年申請タイプ…応募や採択の手続きなしで交付申請を行うもの
  • 事前採択タイプ…交付申請を受ける前に事業提案→審査→採択を受けるもの

事業

  • 評価基準型…長期優良住宅には認定されていないが、一定の性能向上が認められるもの
  • 認定長期優良住宅型…長期優良住宅(増改築)の認定を受けるもの
  • 高度省エネルギー型…長期優良住宅で一次エネルギー消費量が省エネ基準比20%削減されるもの
補償対象

特定性能向上工事

以下の性能項目の基準を満たすための性能向上工事

  • 劣化対策
  • 耐震性
  • 維持管理・更新の容易性
  • 省エネルギー対策
  • 高齢者等対策(共同住宅のみ)
  • 可変性(共同住宅のみ)

そのほか性能向上工事

  • インスペクション(調査)で指摘を受けた箇所の改修工事(外壁、屋根の改修工事など)
  • バリアフリー工事
  • 環境負荷の低い設備への改修 など

三世代同居対応改修工事

  • キッチン・浴室・トイレ・玄関の増設に係る工事(※工事完了後、いずれか2つ以上が複数か所あること)
補助金額

申請/事業タイプ

補助金額

通年申請タイプ

評価基準型

最大100万円/戸

認定長期優良住宅型

最大200万円/戸

高度省エネルギー型

最大250万円/戸

事前採択タイプ

提案型

最大100・200万円/戸

ちなみに補助金の申請はリフォーム業者が行い、補助金を受け取るのも業者になります。ただし、最終的には発注者(家主)に還元されるので、ご安心ください。

地方自治体による補助金

地方自治体も様々な補助制度を用意しています。自治体によっては対象が幅広く設定されているので、お住まいの自治体が補助制度を実施しているか確認しておきましょう。

調べる際には、一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会が運営する「支援制度検索サイト」が便利です。

なお、補助要件は自治体によって大きく異なりますが、一般的なものとしては①管轄の市町村に居住していること(または居住予定であること)、②管轄の市町村にあるリフォーム業者による工事であること、③税金の滞納がないこと、などが挙げられます。

要件レベルは比較的低いので、省エネ化や耐震、バリアフリー化などにリフォームする際には事前に確認し、該当すれば申請しておきましょう。

ただし、国の補助制度との併用ができないケースが多く、補助金の予算額に達した場合には助成を受けられない場合もあります。

補助金の申請の流れ

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補助金の申請方法は、補助制度によって変わってきますが、一般的には以下のような流れで申請することになります。

  1. リフォーム業者に相談する
  2. リフォーム補助金を申請する
  3. リフォーム工事を行う
  4. 工事が終了した後に補助金が支払われる

申請は業者が代行するのが基本となりますが、書類の作成などが必要になる場合があるので、申請において多少の労力が必要になることは覚悟しておきましょう。

補助金制度に関する注意点

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上で挙げたような流れで進んでいきますが、業者選びを間違えたり、手順を間違えてしまった場合、補助金の対象から外れてしまう場合があります。

補助金を確実に受け取るためには、いくつか注意しておくべき点があるので、以下に記載する事項をしっかりとおさえておきましょう。

適切なリフォーム業者に相談すること

リフォームをする際には、基本的に業者に頼むことになりますが、補助制度によっては定められた業者に依頼しなければなりません。

たとえば、断熱リノベならSIIに登録されている断熱リノベ業者、ZEHならZEHビルダー/プランナー、地方自治体の補助制度なら地元の業者などです。

業者選びは、各補助制度の要件に含まれていることが多いので、自分が利用したい補助制度の要件を満たす業者かどうかを確認しておくことが大切です。

申請のタイミングを確認しておくこと

補助制度によって、業者との契約を申請前に行う必要がある場合と、申請後に行う必要がある場合があります。

たとえば、断熱リノベなら先に申請して補助金の交付が決定した後に業者と契約しなければなりませんし、長期優良住宅化リフォーム補助制度なら申請前に契約を結んでおかなければなりません。

申請のタイミングによっては、たとえリフォーム内容が該当していても補助金を受け取れないことがあるので、必ず事前に確認しておくようにしましょう。

目的が重複した補助金制度は併用できない

国の補助金に関して言えば、目的が同じ補助制度を併用できず、たとえば長期優良住宅化リフォーム補助金は、ZEHとの併用ができません。

また、自治体の補助制度には、大きく分けて「省エネ化」「耐震化」「バリアフリー化」「環境対策」「防災対策」「同居対応」などがありますが、国の資金で運営されているものは2つ以上併用することができません。

自治体によってどのような制度が併用できるかは大きく異なりますので、希望する補助金が併用可能かを自治体の窓口で尋ねておきましょう。

補助金の支払いは工事終了後になる

補助金が支払われるのは、基本的に工事が終わった後になります。具体的にはリフォーム業者が申請先に工事完了の報告をし、受理されてから支払い手続きが行われます。

支払われるタイミングは様々で、すぐに支払われることもあれば、数か月を要することもあります。リフォームには多大な費用がかかってしまいますが、すぐに補助金を受け取れない場合もあるので、その点注意しておきましょう。

まとめ

リフォームの補助制度には実に様々なものがあり、うまく利用すればリフォーム費用を大きく減らすことができます。しかし、補助制度によっては要件が厳しく、すぐに枠が埋まってしまうものもあります。

確実に受け取るためには入念な準備が必要ということを肝に銘じ、事前にしっかりと調べた上で、早めに動き出すようにしましょう。

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