【渋い大人の世界遺産】万田坑跡のアクセス・ガイド・料金などまとめ

世界遺産 万田坑跡の記念看板

こんにちわ、さすライダーです。

毎月恒例のバイクで放浪ルーティン、11月は久しぶりに10日間かけて九州を一周してきました。

そしたら、道中やけに目に付くんですよね「世界遺産」という名の4文字熟語が。

あれ?九州って、こんなに世界遺産がたくさんあったっけ?屋久島だけじゃなかったっけ?あ、そういえば、キリシタン文化が世界遺産登録されたような、、、僕が最後に九州に行ったのは、2011年の日本一周の時だったので、流石に7年も経つと浦島太郎ですね(笑)

そして遂に、ある日走行ルート上に現れたんです「世界遺産 万田坑跡」はこちら!(あと1km)という看板が。

ま、万田坑跡?名前も内容も、なぜ世界遺産なのかも知らないけど、、、まぁ世界遺産だし、取り敢えず行っちゃおう、1kmだし ( ・∇・)

と、世界遺産という言葉に弱いミーハーな僕は、愛車のハンドルを万田坑跡へと向けるのでした。

世界遺産 万田坑跡って?

世界遺産 万田坑跡までの道のり

熊本県は荒尾市にある「万田坑跡」は、かつて日本の産業革命を支えた「石炭」を産出していた大規模な炭鉱跡です。

隣接する福岡県の大牟田市と連なる一連の炭鉱は「三池炭鉱」と呼ばれ、その中心的な存在が「万田坑」でした。

当時の最新技術を惜しみなく投入した「万田坑」は、2つの竪坑を持つ、日本最大規模の炭鉱として、1990年代前半の最盛期には栄華を極めるに至りました。

しかし、その後は石炭の産出量が徐々に衰退し、世界のエネルギー事情が石炭から石油に移行したこともあり、遂に1951年には採炭が終わり、1997年には閉山するに至りました。

そして、2015年7月、その「万田坑」の跡地は、実に100年以上に渡り、日本の近代化を支えた貴重な場所として「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」と言う名の世界遺産に登録されました(万田坑跡以外の場所も含まれます)

世界遺産 万田坑跡はどちらかと言えば「渋い大人の」世界遺産

世界遺産 万田坑跡の横穴

万田坑跡は、パッと見「何が世界遺産なのか分からない」場所です。

万田坑とはどういうもので、どういった歴史があって、どこに価値があるのか?これらを理解してはじめて「あぁ、なるほど、だから世界遺産なんだね」と理解できる場所です。

例えば、同じ世界遺産でも、これが「屋久島」だったら「縄文杉」という見た目に分かりやすいシンボルがあるので、それを目指して登山をする=この先に凄いものがあると確信できますし、京都だったら清水寺に行けば「綺麗だな〜、かっこいいな〜」と誰もが思うので、あぁ世界遺産だな!と特に知識がなくても納得できます。

しかし、万田坑はありふれた炭鉱跡です、実際、炭鉱跡自体は日本中にたくさんあります(万田坑跡より規模の大きい場所もあります)

つまり、僕のような素人が見たら、パッと見は他の炭鉱跡と万田坑跡の違いが分からず、なぜ同じ炭鉱跡でも「万田坑跡」が世界遺産なのかを理解することが難しいのです。

なので、あくまで僕個人としての見解ですが「万田坑跡」は「渋い大人の世界遺産」です。

同じく渋い大人の世界遺産としては、島根県の「石見銀山」があり、こちらもパッと見は何が世界遺産なのか分からず、歴史や価値を学び、関連する場所を訪れてはじめて「世界遺産」と認識できる場所でした(はじめて行った時は「し、渋いな」と思いました・笑)

僕は残念ながら、まだ行けてないですが、おそらく群馬県の「富岡製糸場」も同じ系統の世界遺産だと思っています(あくまで個人の主観です)

要は、何が言いたいのかと言うと「万田坑跡」は、歴史ロマンが好きな人にはオススメの世界遺産ですが、とりあえず見た目が「THE 世界遺産=綺麗、かっこいい、おしゃれ、壮大」を求めている人には(プラス子供には)物足りないスポットかと思います。

実際に「世界遺産 万田坑跡」に行ってきました

何の前知識もなく、勢いと好奇心で向かった「世界遺産 万田坑跡」の情報や感想をまとめてみました。

世界遺産 万田坑跡の場所・アクセス・駐車場について

世界遺産 万田坑跡の駐車場からの風景

万田坑跡は「熊本県荒尾市原万田200番地2」に存在しています。

辺鄙な場所ではなく、市街地からちょっと入った場所にあるので、アクセスは比較的容易な世界遺産です(実際僕も国道の看板を見て、思い付きで行けました)

車・バイクでのアクセスは、国道208号線の万田西交差点から、東へ県道荒尾・南関線に入って、約2kmくらい走った先にあります。

ちなみに、広い専用駐車場が無料で利用できるので、駐車時間を気にせずゆっくりと観光することが出来ます(バイクもOKです)

次に、公共交通機関を利用する場合は「荒尾駅」まで電車で移動して「万田中・倉掛方面行きのバス」に乗車、あとは「万田坑前バス停」で降りればすぐです。

世界遺産 万田坑跡の営業時間や休園日・混雑状況について

世界遺産 万田坑跡の万田ステーション

万田坑跡の営業時間は「AM9:30〜PM5:00(通年)」休園日は毎週月曜日(祝日の場合は翌日)と年末年始(12月29日〜1月3日)です。

混雑状況としては、11月の平日の午後にふらっと行った際は、ガラガラのスッカスカでした。

僕以外には、会社の研修旅行(?)のような5名ほどの団体客が1組のみで、後はちらほらと個人の方が来ているかな、、、という感じでした。

念の為、Google先生に聞いてみたところ、週末もそれほど混雑が目立つ場所ではないようなので、一部大型連休を除いては、あまり混雑を気にする必要はないと思います。

これは、前述のように、万田坑跡は見た目に分かりやすい派手な世界遺産ではなく、観光客が主体的に歴史を学ぶことによって認識できる世界遺産であることが理由かと思います。

つまり、家族連れには向かないので、だから混雑が少ないのかという分析です。

世界遺産 万田坑跡の料金や割引券について

世界遺産 万田坑跡の入場券の券売機

万田坑跡には無料区間と有料区間があり、有料区間の入場料は大人410円(子供200円)です。

無料区間は本当に限られたスペースのみで、しかも肝心の炭鉱の敷地内に入れないので、万田坑跡は基本的にはお金を払って見る場所という認識で行きましょう。

なお、元値が十分リーズナブルなので、割引やクーポンの類はありません。

世界遺産 万田坑跡の見学方法とガイドについて

世界遺産 万田坑跡のガイドツアーのイメージ画像

万田坑跡は一人で自由に見学する事も出来ますが、券売機がある万田ステーションで「10時・11時・12時・13時・14時・15時」スタートのガイドツアーの申し込みも出来ますので(無料)これに参加した方が理解が深まります。

所要時間は約30分で、ガイドツアーが終わった後に、再び自由に見学する事も出来ます。

仮にガイドツアーの時間が合わなくても、敷地内にはガイドさんが数名常駐していますので、ひとりで勝手に見学していると、勝手に寄ってきて丁寧に説明してくれます(僕はこのパターンでした・笑)

ちなみに、ガイドツアーの予約できません(団体客のみです)

世界遺産 万田坑跡の見どころについて

世界遺産 万田坑跡のメインの建物

万田坑跡はいわば、炭鉱の廃墟を見る場所なので、廃墟マニア的な人はテンションが上がると思います。

そこに、かつて栄華を極めた炭鉱の姿はなく、どことなく寂しい、全体的におセンチな雰囲気が漂っています。

各スポットには、説明の案内板がありますので、一通り読んでみるとかなり理解が深まります。

世界遺産 万田坑跡のメインの建物
全体的に朽ち果てた独特の雰囲気が漂っています

一番盛り上がるポイントは、炭鉱へ降りていくメインエレベーターがある場所と、そのエレベーターを動かす巨大なエンジンがある場所です。

前者はインディージョーンズ的な、ちょっとしたアドベンチャー感を味わえる場所で、後者は男子なら誰でも大好き、巨大なマシンと歯車の数々に萌える場所です。

宿舎やお風呂、トイレなど、当時の炭鉱マンの生活が垣間見れる、生活感溢れる場所も一見の価値があります。

世界遺産 万田坑跡の炭鉱跡
この先に何があるのかワクワクする道

世界遺産 万田坑跡のメインエレベーター
ここが炭鉱へのメインエレベーターがある場所です

世界遺産 万田坑跡のエレベーターのエンジン室
巨大な歯車を持つマシンは男子なら萌えます

世界遺産 万田坑跡の観光所要時間の目安について

世界遺産 万田坑跡のメインの建物

僕は今回、ガイドツアーには時間が合わなかったので参加せず、ひとりでじっくりと万田坑跡を観光をしましたが、その所要時間はだいたい1時間ちょっとでした。

僕はどちらかといえば、人より観光時間が長い旅人なので(食べる時間も)基本的には万田坑跡の観光は1時間あれば問題ないと思います。

ガイドツアーに参加すれば30分で濃い観光をする事もできるので、時間がない旅人にも万田坑跡はオススメできます。

世界遺産 万田坑跡周辺には世界遺産が他にもある

「万田坑」は「三池炭鉱」の一部なので、このあたりのエリアには関連する世界遺産が点在しており、ほとんどは隣接する福岡県の大牟田市に存在しています(三池炭鉱の主要施設のほとんどは大牟田市側にあります)

石炭を輸送するために整備された「三池港」や、港まで石炭を運ぶために作られた「三池炭鉱専用鉄道敷跡」など、実に興味深い場所が点在しているので「万田坑跡」と合わせて観光すると、より理解が深まります。

万田坑跡のアクセス・ガイド・料金などまとめのまとめ

世界遺産 万田坑跡の敷地内からの眺め

万田坑跡は、知的好奇心や歴史ロマンを刺激する「渋い大人の世界遺産」です。

大勢でワイワイ楽しむ場所というよりは、ひとりでじっくりと味わう場所です。

ただ見ているだけでは凄さが分からないので、積極的に知識を得て、大人の時間を堪能しましょう。

この記事を書いた人

sasu-rider