個人的「なろう小説」のおすすめ5選!書籍化した実力作こそ要チェック!

有名な小説投稿サイト「小説家になろう!」では、毎日とんでもない量の作品が投稿され、そして読み進められることが当たり前となっています。

「なろう系」という新ジャンルまで作り出すことになったその求心力は、今後もネット小説業界を牽引することになるでしょう。

しかし1つのコミュニティとして完成しているがゆえに、「今から新規で参加するのは難しいのでは?」という疑問があるかもしれません。

そこで今回は小説家になろうを「今から楽しむための方法」と、個人的におすすめしたいなろう小説5選をご紹介いたします。

既に書籍化している実力作に限定してお届けするので、小説家になろうに魅力を感じたのならぜひチェックしてみてください。

今から小説家になろう!を利用するときのポイント

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タイトルに惹かれる作品から読んでみよう!

小説家になろう!には、既にたくさんの作品が山のように掲載されています。

そのため1つ1つの中身を確認していくのは、とても困難な作業となるでしょう。

作者側もそれをわかっているからこそ、なろう小説ではまずタイトルを工夫することが多くなっているのです。

タイトルで読者を誘うこと、タイトルの時点で面白いと思わせることができているものが、必然的にクオリティの高い作品となるでしょう。

逆にタイトルの時点でイマイチと感じられる場合は、ハマらない可能性が高いです。

最初の頃は何を読んだらいいのかわからないと思うので、まずはタイトルを吟味して気になる作品を選別してみましょう。

なろう小説のタイトルには、大まかに「概要を説明しているもの」と「語感やセンスで勝負しているもの」の2種類があります。

自分の趣味に合うものがどちらなのか、まずは確認してみることがおすすめです。

ランキングは度外視してOK

初めてそのサイトやサービスを利用する際には、内部のランキングを参考にするという人も多いでしょう。

しかし小説になろう!にかぎっては、特にランキングを重要視せずに利用することをおすすめします。

キーワードやジャンルごとに細かくランキングが作成されている点は評価できますが、そこに表示される作品は似通ったタイプになりやすくなっているのです。

いわゆる「なろう系小説」がランキング上位の大半を占めることが多いため、一見しただけではサイト全体の魅力をつかむことができないでしょう。

特に書籍化が活発に行われている現在は、ランキングが偏ってしまうことがよくあるのです。

そのため自分にピッタリの作品を見つけるには、ランキングを度外視した検索がコツとなります。

思いついたキーワードやジャンル検索を併用して、手探りで作品をチェックしてみるといいでしょう。

作品の概要や読了時間、最終更新日などは開く前に確認できるので、それらを参考に掘り出し物を見つけてみることがおすすめです。

作品を発掘することも小説家になろうの楽しみ方!

まだ無名の作品を自分の手で発掘できるのも、小説家になろうの大きな魅力です。

ときには時間をかけて、これからヒットする可能性がある小説を探してみるのもいいでしょう。

読者が評価することでその作品を応援できるようなシステムが出来上がっているので、積極的な発掘は作者のためにもなるのです。

以前から目をかけていた作品が書籍化するようなことがあれば、そのときの優越感はかなりのものとなります。

既に数多くの小説が書籍化されていて、今後も新レーベルと共に新作の刊行が増えていくであろう今だからこそ、無名作家の発掘は1つの楽しみ方となるでしょう。

小説家になろう!というコンテンツ全体の面白さを味わうためにも、なるべく広い視野で作品を見ていくことがおすすめです。

今の小説家になろう!はここがすごい!

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いつでも何かしらの新作が読める!

小説家になろう!の利用者は非常に多く、毎日何かしらの作品が投稿され続けています。

そのためいつでも新作と触れ合うことができ、常に別の小説を読めるというメリットがあるのです。

さらっと読める作品が多いため、「すぐ読むものがなくなるのでは?」と心配になるユーザーもいるようですが、そんなことは極めて稀でしょう。

むしろ時間を上手に使っていかないと、気になる作品を読み切ることが難しくなるかもしれません。

基本的に小説家になろう!は「連載形式」となっているため、作品は小出しに掲載されるようになっています。

そのためいくつかの小説をブックマークしておけば、更新されるペースに合わせて毎日読み進めていくこともできるでしょう。

人気のある作品は話数がまとまると書籍化されることもあるので、本当に好きになったものは本として手元に置いておくのもおすすめできます。

ホラーやSFは今後有力なジャンル?

個人的な意見ですが、今の小説家になろう!はホラーやSF作品がちょっとずつ育ってきているように感じます。

そのため今後は、これらのジャンルから魅力的な作品が多少なりとも出てくるかもしれません。

現在ホラーや国内のSFは決して元気があるわけではないので、ファンとしてはなろう発信の名作には期待したいところです。

「異世界転生もの=なろう小説」と認識されることが多いようですが、実際にはさまざまなジャンルにまたがって気になる作品は掲載されています。

映画にもなった大ベストセラー「君の膵臓を食べたい」も、一時は小説家になろう!に載っていたことを考えると、作品に固定概念を持っているのはもったいないことだといえるでしょう。

ホラーやSFの他にも有力なジャンルはたくさんあるので、この機に自分の好きな小説を読み漁ってみるのがおすすめです。

読者が増えれば書籍化の流れに乗ることができるかもしれないため、ぜひ積極的な読書と応援をしていきましょう。

ネットに慣れていない人も書籍で楽しめる!

小説家になろう!だけでなくネット小説全般に言えることですが、普段紙の本での読書に慣れている人ほど、少し読みづらく感じるかもしれません。

特に横書きという点は問題となりやすく、人によってはそれだけで読むのが難しくなる可能性があるでしょう。

しかし読みづらいからといってすべての作品を投げ出してしまうのはあまりにもったいないため、できるなら書籍化している作品を手に取ってみることをおすすめします。

書籍化している作品は基本的に縦書きとなるので、ネットに不慣れな人でも普段と変わらない感覚で読み進めることが可能です。

まずは書籍の形で小説家になろう!の雰囲気に慣れていけば、少しずつネットでも読むことができるようになるかもしれません。

書籍化されればしっかりとした外装と表紙のイラストも楽しめるので、コレクションが好きな人はそちらをメインに小説を楽しんでいくのもおすすめできます。

個人的におすすめな「なろう小説」5選!

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死神を食べた少女

死神を食べた少女 (上)

食欲を軸に描かれるファンタジー小説「死神を食べた少女」は、個人的には非常に「なろうっぽい」作品だと思っています。

食事と戦闘を巧みに織り交ぜた作風が魅力であり、独特の世界観が出来上がっているのが特徴。

一見すると淡々と進んでいくように感じられますが、所々に見られる狂気との結びつきが、読者を「おっ!」と惹きつけてくれます。

キャラクターの掛け合いやアクションが情景描写につながっていくので、臨場感がわかりやすく伝わってくるのが良いですね。

泥臭さや血生臭さといった「におい」が随所に表れているのも面白味となっていて、中世ファンタジー感が満載となっています。

軍隊の厳しさの中にポイッと放り込まれる主人公「シェラ」のゆるさもポイントで、いい塩梅で物語をやわらかく調理してくれているでしょう。

こちらの作品は既に書籍化されていますが、上下巻でスパッと終わっているのもおすすめできる理由となっています。

同作者による「火輪を抱いた少女」「勇者、或いは化け物と呼ばれた少女」と世界観は共通しているため、全体の雰囲気が気に入ったなら合わせてチェックしてみましょう。

本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~

本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第一部「兵士の娘I」

なろうではお馴染みとなっている「異世界転生もの」のなかには、ニッチな分野や特殊な内容に特化したものも数多くあります。

そういった特化型の小説を1つおすすめするのなら、私は「本好きの下剋上」シリーズを選びたいです。

「書物」というジャンルについて書かれているこちらの小説は、本に対する熱意や見識があらゆるところから感じられます。

1つの世界に没頭するのが好きな人は、リアリティに満ちたこちらの書籍にハマることができるかもしれませんよ。

主人公である「マイン」が物語の主人公らしくないのもまた魅力で、新鮮な形で驚くことができるでしょう。

日常をゆっくりと生きるような感覚と、転生ものならではの試行錯誤がうまい具合に絡んでいる場面は、とことんまで読者を楽しませてくれます。

小説を読みながら知識欲も刺激される面白い本なので、書籍化されているのも納得ですね。

最果てのパラディン

最果てのパラディンI 死者の街の少年 (オーバーラップ文庫)

とにかくアイデアが素晴らしくて、一気に世界に引き込まれてしまいました。

ライトノベルの定番を上手く利用しながら、新しい「スタイル」を作り出した「最果てのパラディン」は、今なろう小説を読むのなら必見なのではないでしょうか。

アンデットに対して一般的に抱かれているイメージを逆手にとった冒頭から、丁寧に構築されていく世界観がとにかく気持ちよい。

個人的にはポンポンと次に飛んでいくような薄い文体は苦手なタイプなのですが、この本はそのテンポの良さを存分に活かした流れが出来上がっているため、スムーズに読み進めることができました。

とても感情的な文章にも、個人的には好感が持てます。

人によってはかなりグッとくる内容になっているので、深いファンタジーに興味があるのなら1度手に取ってみることがおすすめです。

辺境の老騎士

辺境の老騎士 1

なろう小説のなかには、とにかく細部の描写や雰囲気づくりにこだわっているものがあり、ときにはかなりのクオリティを有している名作も見かけられます。

そういった作者の「意地」が見えるような小説をいつも楽しみに読ませていただいておりますが、「辺境の老騎士」はそのなかでも特におすすめしたい作品です。

主人公は老いた騎士、内容は旅路で出会うさまざまな食事や風景、こんな独自の雰囲気を提供してくれるのだから、最後まで読まないわけにはいきませんね。

その熟成された視点から映し出される世界の色合いは、まさにこの作品ならではのものだといえるでしょう。

書籍化からマンガ化までしている人気シリーズでもあるので、ちょっと変わったなろう小説を読みたいのならチェックしてみてください。

終焉のコドク

終焉のコドク (プライムノベルス)

ホラー・ゾンビものをなろう小説として形にした本作は、同ジャンルを応援するものとしておすすめしたい内容となっています。

ネット小説のなかには自由なグロ描写やとにかく絶望的な状況を作り出すことに集中しているものも多いですが、こちらはそういった行き過ぎをセーブしたちょうどよい立ち位置が魅力的な作品だといえるでしょう。

サバイバル要素が充実しているのも特徴で、読み進めることでいくつもの発見を促してくれることも。

小説によるホラー表現にまだ触れたことがないのなら、「終焉のコドク」を入り口にしてみるのもおすすめです。

こちらの作品は書籍化にあたって大きく内容が変わっているようなので、小説家になろう!に掲載されているオリジナル版と読み比べてみるのも面白いかもしれません。

なろう小説はとにかく読んでみることがおすすめ

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面白いものに当たるまでどんどん読み飛ばしていくのもコツ

なろう小説は日々その数を増やしているので、1つにこだわるよりもどんどん新しい作品に乗っかっていくのも利用時のコツとなります。

これだけの数があれば自分にピッタリの小説を見つけることも不可能ではないので、「面白い!」と心から思えるものに当たるまで読み飛ばしていくこともおすすめです。

短い時間でも作品の雰囲気や概要はチェックしやすい形になっているため、ある程度自分のなかで「ここまでは読もう」というラインを決めておくと上手くサイトを利用できるでしょう。

小説の好みが人それぞれ違うのは当たり前なので、ときには小説家になろう!で流行っている作品が自分に合わないこともあります。

しかし同じように自分が好きになれるような作品も、たくさん埋もれている可能性があるのです。

せっかく無料で読めるのだから、ぜひなろう小説ならではの面白さをこの機に味わってみてください。

「書籍化」が1つの判断基準になるかも

掲載に特別な基準などはないため、ときには稚拙な作品を見つけることもあるでしょう。

もちろんなかにはクオリティの高いものもたくさんありますが、イマイチな小説ばかりに当たると読み続けるモチベーションが低下してしまうかもしれませんよね。

そこで「書籍化」という実績を、1つの判断基準として使ってみることをおすすめします。

書籍化されているだけあって、それらの作品には単純な人気にプラスして何か光るものがあることが多いです。

初めからある程度読めるものを求めるのなら、既に書籍化されている作品をチェックしてみるといいでしょう。

まとめ

小説家になろう!は決して限定されたコンテンツではなく、多くの人が深くまで楽しめるだけの魅力を備えているのです。

食わず嫌いはもったいないので、ぜひこの機会にいくつかの作品を読んでみてはいかがでしょうか。

使い方や掲載作品にやや癖がありますが、それは今やなろう小説ならではの特徴となっています。

今だからこそ楽しめる要素が満載となっているため、まずは自分の気に入った作品探しを行ってみてください。

この記事を書いた人

syunkin999