こんにちわ、離島の旅の専門家、さすライダーです。
今まで、日本中の数々の離島を紹介してきましたが、今回は僕が日本で一番好きな場所「北海道」の人気の離島「利尻島」にフォーカスしてみようと思います。
利尻島といえば、お隣の礼文島(またの機会に紹介します)と合わせて「日本最北の離島」のひとつとして数えられる「端っこ好き旅人」には堪らない離島で、雄大な自然と最果て感、そして日本百名山の「利尻山」が出迎えてくれる場所です。
利尻島ってどんな島なの?
アイヌ語でリー・シリ(高い島)と呼ばれる利尻島は、北海道の稚内の日本海側に浮かぶ、日本百名山の「利尻山」を中心とした、綺麗な円形の火山島です(稚内から約52km)
島の面積は182.11平方キロメートルで、日本の離島の中では18番目に大きな島とされていて、島の周囲は約63キロ、車・バイクで一周すると1時間〜1時間半くらいの感覚です。
島の人口は約5600人で、名物は何と言っても「利尻昆布」そしてウニを始めとする新鮮な海産物、そして広がる大自然です。
ちなみに利尻島は、お隣の「礼文島」と共に「利尻礼文サロベツ国立公園」に指定されています。
利尻島へのアクセス方法について
利尻島へのアクセス方法は「フェリーまたは飛行機」の2種類です。
このうち、多くの旅人が利用する、最もポピュラーな方法は「フェリー」で、稚内から「ハートランドフェリー」が利尻島への便を運行しています。
稚内から利尻島の鴛泊(おしどまり)港へは約1時間40分程度の船旅で、車・バイクを一緒に運ぶこともできます(僕はもちろんバイクと一緒に行きました)
フェリーは季節によって1日2〜4便運航されており、便によっては鴛泊港(利尻島の中心地)から西に12kmほど離れた、沓形(くつがた)港に到着することもあるので注意しましょう。
次に、飛行機でのアクセスは、JALが札幌にある丘珠空港(千歳ではありません)から通年1日1便(約50分)ANAが6月から9月の期間限定で千歳空港から1日1便(約50分)を飛ばしています。
しかし、個人的にはせっかく北海道に来たのなら、最北端の稚内の観光も含めて、フェリーでの移動をお勧めします。
利尻島の島内移動はレンタカーがおすすめ(だけど他も選べる)
もともと北海道は完全に車社会なので、その流れで利尻島も完全に車社会です。
自分の車・バイクで旅をしている人は、素直に稚内からフェリーで車両を持ち込むのが一番間違いのない方法です(車・バイク分の運賃がかかっても余裕で元が取れます)
公共交通機関で旅をしている人は、最もおすすめな方法はレンタカーで、これは島内で借りる方法と北海道内のどこかで借りて、レンタカーごと稚内からフェリーで渡る方法があります(バイクも同様)
特に、7月からのハイシーズンは予約が取りにくいので(島なのでキャパがあります)早め早めの計画・予約を心がけるが吉です。
次に、レンタカー以外の方法としては、タクシーと定期観光バスを利用する方法があります。
タクシーの場合は、地元ドライバーならではの穴場スポット巡りや、ジモティトークが魅力で、定期観光バスは「宗谷バス」が主要な観光スポットを半日で回ってくれるので、旅の貴重な時間を効率的に使うことができます。
利尻島の宿泊施設について
利尻島には高級リゾートホテルはありませんが、宿泊施設はそれなりに充実しています。
ホテルタイプ、ペンションタイプ、ゲストハウスからキャンプ場まで、一通りの宿泊施設は揃っていて、特にキャンプ場がかなり充実しています。
利尻島に訪れる旅行者は、利尻山の登山目的で来る人が多いので、特にメイン登山口の近くにある「利尻北麓野営場」はシーズン中はいつも賑わっています。
北海道に慣れていない旅行者は驚くかもしれませんが、北海道はキャンプという手段がホテルや旅館と並ぶ一つの宿泊方法として当たり前の存在です。
むしろ、下手なホテルや旅館よりも、キャンプ場の方がはるかに賑わっています(しかもすこぶる快適で信じられないほど安いです)
せっかく利尻島という、北海道でも屈指の大自然スポットに来たわけですから、僕としては是非キャンプ泊を試してほしいと思います(テントがなくてもバンガローやコテージに格安で泊まれます)
利尻島の天気と気温について
利尻島は日本最北の離島のひとつなので、夏が短く冬が長いです。
ベストシーズンは7〜8月で、この時期は本州が連日30度を超える猛暑日であっても、利尻島は20度前後の気温なので、まるで天国です(笑)
しかし、夏でも朝晩はかなり冷え込むので、必ず羽織るものや防寒着を持参しましょう(利尻島に限らず北海道の夏は本州の秋の装備が必要です)
ちなみに6月は、基本的には暖かい日が多いですが、風が強く寒く感じる日が多いです。
それ以外のシーズンは本州の冬の格好で挑む必要があり、12月から2月は気温がマイナス10度くらいになる場合もあるので、万全の体制で挑みましょう!(僕みたいにそういうのが嫌いじゃない人は・笑)
利尻島と礼文島の関係について
利尻島のお隣には礼文島があり、両者は「利尻礼文」としてセットで扱われることが多いです。
実際僕もセットで旅をしましたし、ハートランドフェリーは稚内と利尻島と礼文島を周遊しています。
これは、あくまで僕個人の見解になりますが、利尻島は円形の島なので離島初心者でも旅がしやすく(ルートが組みやすい)ライトな感じでもディープな感じでもいけます。
また、迷ったら、とりあえずは利尻島を登山する!という明確な目的を持ちやすいので、離島に来たけど何をしたらいいのか、、、と悩むことも少ないと思います。
対して、礼文島は秘境めいた場所が多く、利尻島に比べると全体的に癖のある(いい意味で)宿やお店が多く、旅慣れた旅行者向けの離島というイメージで、それぞれが自分の楽しみ方を発見するイメージです。
なので、どちらか片方しか行けない、もしくは両島を周遊するなら、まずは利尻島を攻めて、その後に礼文島に行くのが個人的には(あくまで本当に個人的には!です)おすすめです。
利尻島のおすすめ観光スポット5選
実際に僕が訪れた利尻島の観光スポットの中から、特に印象的だった場所を5か所ピックアップして紹介していきます。
ここを登らずして利尻島は語れない「日本百名山 利尻山の登山」
利尻島のシンボルにして日本百名山の「利尻山」は、別名「利尻富士」とも呼ばれる標高1721メートルの独立峰です。
多くの登山者を魅了する、頂上からの360度の絶景は圧巻の一言で「甘露泉水(かんろせんすい)」と呼ばれる湧き水も有名です。
主な登山ルートは2種類で、一つは鴛泊エリアにあるキャンプ場「利尻北麓野営場」から登る鴛泊コース(3合目からのスタート)もうひとつは沓形エリアにある5合目の見返台園地から登る沓形コースです。
一見、5合目から登る沓形コースの方が楽に思えますが、途中の登山道が険しく、上級コースとされているため、ほとんどの登山者は鴛泊コースを選択します。
僕は何も考えずに、キャンプ場が沓形だったからという理由で沓形コースを登りましたが、途中の険しい岩場で2回ほどずり落ちそうになり、若干青ざめました(笑)が、頂上の絶景が全てを帳消しにしてくれました。
利尻島に来て利尻山を登らないのは、トイレで用を足したのにトイレットペーパーで拭かないのと同じです。
白い恋人のパッケージのモデル地がある「オタトマリ沼」
利尻島の南エリアにある「オタトマリ沼」は、あの北海道を代表する銘菓「白い恋人」のパッケージのモデルとなった場所があります。
その名も「白い恋人の丘」と呼ばれる場所は、利尻山の迫力ある姿が一望できます。
オタトマリ沼自体は利尻島の最大の沼で、周囲を取り囲むアカエゾマツの原生林とエゾイソツツジやカキツバタなど見ながら、遊歩道をゆっくりと散策することができます。
敷地内には売店や食堂もあるので、オタトマリ沼と利尻山のコラボを見ながらコーヒー、、、なんて贅沢もできます。
旅の疲れを癒そう「利尻富士温泉」
鴛泊フェリーターミナルから1.5kmくらいの場所に位置する「利尻富士温泉」は、利尻富士を見ながら露天風呂が楽しめる場所です。
サウナや食堂、コインランドリーなど、各種設備も充実していて「利尻北麓野営場」の通り道にあるので、シーズン中はいつも登山客やキャンパーで賑わっています。
フェリーで利尻島に来る際も、帰る際も立ち寄りやすい立地なので、旅の疲れを癒す場所としてオススメです。
アザラシに会いに行こう「仙法志御崎(せんほうしみさき)公園」
利尻島の最南端に位置する「仙法志御崎公園」は、何と!野生のゴマフアザラシが自生している場所です。
敷地内にある売店ではエサが売っているので、ぜひ野生のゴマフアザラシの餌やりにチャレンジしてみましょう。
また、公園内から見ることができる、透明度が高い綺麗な海と利尻山のコラボの景色は絵に描いたような絶景です。
締めの夕日はここ「夕日ヶ丘展望台」
旅人という生き物は、もれなく現地の夕日に惹かれるという習性を持っています。
利尻島の北にある「夕日ヶ丘展望台」は、その名前の通り離島の夕日という、なんとも旅情あふれる情景を見ることができる場所です。
現地まではそれなりの階段と坂道が待っているので、日ごろ運動不足の旅人には若干堪える可能性がありますが、、、それでもここから見える締めの夕日は一見の価値があります。
利尻島のおすすめの食堂・カフェ5選
利尻島に来たら是非食べてみて欲しい、是非行ってみて欲しいオススメの食堂やカフェを5か所紹介していきます。
利尻島と言えばここ「味楽(みらく)」
味楽の焼き醤油ラーメンが食べたいが故に利尻島まで来たという人も珍しくない、利尻島を代表するグルメスポットです。
とんこつ、鶏ガラ、豊富な野菜などを17時間かけて煮込んだ天然昆布ダシのスープはまさに絶品ですが、営業時間が割とタイトなので、狙っていかないと食べられない一品です。
フェリー降りたら速攻「うにめし丼(丸善)」
利尻島の玄関口、鴛泊港のフェリーターミナル内にある食堂「丸善」では、利尻島のご当地料理の「うにめし丼」を食べることができます。
利尻島の名物の利尻昆布と鰹でとった出汁とウニの絶妙なハーモニーは、一度食べたらやみつきになる美味しさです。
フェリーを降りてすぐに食べられるご飯として、日本中を回っている僕でもこれ以上のものは知りません。
カ○ピスじゃないよ「ミルピス」
利尻島のご当地乳酸飲料として知る人ぞ知る「ミルピス」は、実はライダーによって広まったと言われています。
味や名前が某カ○ピスに似ていますが、両者は明確に違うもので、ミルピスは何だか懐かしい味がします。
利尻島を一周する道道105号線沿いにある「ミルピス商店」は、名物おばちゃん(オネー様)の森原八千代さんが一人で切り盛りしている味のある店です。
ゆったりとコーヒーを味わう「カフェ りしりに恋して」
沓形エリアにある「カフェ りしりに恋して」は、今流行りの古民家リノベーションカフェです。
利尻島に関する情報発信を行う拠点として、地域おこし協力隊の方が中心となって運営しているカフェです。
利尻島を知り尽くしたスタッフから島の魅力を聞きながら、美味しいコーヒーを飲んでまったりしましょう。
ラーメン?海鮮丼?究極の選択を強いられる「食堂 さとう」
鴛泊港のフェリーターミナルの近くにある「食堂さとう」は、利尻海藻ラーメンとウニ丼で有名な大衆食堂です。
スープがよく絡んだ細めのちぢれ麺のラーメンを選ぶか、明らかに美味そうな色をしている新鮮なウニ丼を選ぶか、、、これは利尻島を訪れる旅人なら誰もが経験する、究極の選択と言えます。
【離島の旅行記】 利尻島のアクセス・フェリー・観光スポットなど まとめ
日本最北の離島のひとつである「利尻島」は、本州のそれとはまったく雰囲気が異なる離島です。
日本百名山の利尻富士が見守る自然豊かな利尻島は、旅がしやすい環境が整っている、観光もご飯も温泉も楽しめるオススメの離島です。
例により、記事を書いている僕本人が、今すぐ利尻島に行きたくなりました(笑)