僕にはこれまで大きなコンプレックスがありました。
福岡在住歴で県外から来る友達には「うどんは資さん、ラーメンはShin-Shinが良いけど、混んでるようならより博多っぽい一幸舎、あと天ぷらのひらおとかもオススメ」とか普通に勧めてました。
でも、僕、これまで「天ぷらのひらお」に行ったことがなかったんです…。
まだあまり周囲には打ち明けていません。福岡愛にありあまる僕が「天ぷらのひらお」を語れないなんてバレたら、フォロワー減ります。そこで、今回は満を持して「天ぷらひらお」の本店に行ってきました!!
結論からお伝えすると最高でした。まだ行ったことがない人は、この記事で予習してください。
- 「天ぷらひらお」とは?
- 天ぷらひらおの本店はやっぱり行列ができている
- 天ぷらひらおの待ち時間は?天ぷらにそそられっぱなしの待ち時間
- 天ぷらの前にイカの塩辛と高菜の美味さに衝撃
- 天ぷらひらおの天ぷらはやっぱり美味しい!メニューも紹介
- 天ぷらひらおに行ったことがない福岡県民はモグリです
「天ぷらひらお」とは?
「天ぷらひらお」とは、福岡県内に7店舗ある安くて美味しい天ぷらの専門店です。
「天ぷらひらお」は福岡に天ぷら文化を作り上げた開拓者です。
「天ぷらひらお」の文化に倣い、福岡の天ぷら専門店には暗黙の了解があります。
– 天ぷらを揚げる都度持ってくる
– イカの塩辛を食べ放題にする
– 1000円を超える定食は認められない
この掟を守らない店舗は福岡で大衆向け天ぷら屋を営むことはできないといっても過言ではありません。
僕もこの掟に従った、福岡の天ぷら屋は行ったことがあったのです。「だるま」さんとか宗像の「たからや」さんとか。
どちらもとってもおいしい天ぷら屋さんです。
でも「天ぷらひらお」にだけは行ったことがありませんでした。理由は一つ。
「並びたくないから」
いや、ひらおってめっちゃ並んでるんですよ。天神の店舗は気が遠くなるくらい。
福岡人は他の地域の住人と比べて、極端に行列を嫌う傾向にあると思いますが、僕もその一人だったというわけです。
そしてついに1979年創業の本店に行ってきました。
天ぷらひらおの本店はやっぱり行列ができている
大野城の自宅から車で15分。天ぷらひらおの本店に到着しました。
駐車場は広いのですが、車はわんさか。
目の前は福岡空港です。羽田発福岡着の飛行機の中からも「ひらお」は見えるので、「ひらお」を見ると「福岡に帰ってきたなぁ」なんて思います。行ったことないのに。
なんと隣は福岡うどんBIG3の一つである「牧のうどん」が。むせかえるほどの福岡臭が立ち込めます。
お店に入ろうとすると、既に行列が。
うわ~。ホラホラ。これですよ。この行列が僕の足を遠のかせたんですよ。
「いや、今日は長年のコンプレックスを卒業するんだ」
そうです。今日の僕は違います。最初から並ぶつもりで家も早めに出ました。今日は並びますよ。
天ぷらひらおの待ち時間は?天ぷらにそそられっぱなしの待ち時間
お店に入ったらもうすぐ座れると思ったんですけど、むしろここからが本番で笑いました。
列の先頭は20㎡くらい先です。縦長なお店を端から端までそろりそろりと進んでいきます。
その間はまさに天ぷら劇場。
ステージの上で華麗に天ぷらを調理する料理人の方々を「じっ。」と眺めながら前に進んでいきます。
「なすとピーマンです!」
「これで定食以上になります!」
魅力的なセリフと舞台の上で光り輝く天ぷらに、僕の食欲が上がっていきます。
女性週刊誌と同じ視点で求人情報誌を見る妻と世間話をしていると、どんどん前に進んでいきます。
そしてついに「2名様どうぞ」とお声掛けをいただきました。よっしゃ!食うぞ。
天ぷらの前にイカの塩辛と高菜の美味さに衝撃
席に座ると、店員さんがピッチャーでお椀に天つゆをそそぎ、大根おろしをドバッと入れてくれました。いやあ、テンション上がります。
そして、ご飯と味噌汁が置かれて、臨戦態勢が整いました。
天ぷらが上がるまでの若干の時間を使って、僕は楽しみにしていたイカの塩辛に手を伸ばします。
まず、僕はイカの塩辛のスッキリした見た目に驚きました。
これまでの天ぷら屋で見たイカの塩辛って、ピンク色の調味液でドッロドロになっていたイメージだったんです。
「ご飯に合う」というよりかは「ご飯を食べざるを得ない」という感じの塩辛さ。
まあ、これもおいしいんですけど、天ぷらひらおのイカの塩辛は全然違いました。
なんですか、このフレッシュ感は。食べてみるとイカ刺しのようなプリプリコリコリの触感と、ゆずの爽やかな風味と強すぎない塩気。これは美味しい!
公式サイトを見てみると、なんとこのイカの塩辛の賞味期限は5日とのこと。こんなフレッシュないかの塩辛は初めて食べました。
イカの塩辛に加え、全く期待していなかったこの高菜もめちゃくちゃ美味しかったです。
塩気が控えめで、高菜はかなり細かめの刻み方。胡麻の香りが効いていて、めっちゃおいしい。
奥さんからすると「味が薄い」という評価でしたが「風味の効いた薄味好き」の僕にはどストライク。激ウマでした。
天ぷらひらおの天ぷらはやっぱり美味しい!メニューも紹介
ようやく天ぷらを紹介します。天ぷらひらおの定食は以下のような種類があります。
- お好み定食880円(えび・いか・豚・白身・野菜3品)
- 天ぷら定食770円(きす・白身・青魚・いか・野菜3品)
- あじわい定食770円(えび・鶏もも・白身・いか・野菜3品)
- とり天定食770円(とりもも4枚・ササミ1枚・野菜3品)
- 野菜定食670円(野菜7品)
- えび定食940円(えび4匹・野菜3品)
- いろどり定食880円(はも・エビ・ささみ・イカ・野菜3品)
魚好きの僕は「天ぷら定食」、お肉好きの妻は「とり天定食」を注文しました。
イカの塩辛と高菜をバクバク食べていると、天ぷらがやってきました。
まずは白身魚の天ぷらでしたが、もうこれがジューシーで本当に激ウマ!
サクッと噛んだ瞬間、魚汁がジュワッ!!サクッ!ジュワッ!ウマッ!!
1つ天ぷらが来ると、もうジャンジャンやってくるので…
妻は天ぷらの渋滞を起こしていました。僕はしっかり1つずつ食べられましたよ。
とにかく本当に魚の天ぷらも野菜の天ぷらも中の素材の水分が多い。
ナスの「サクッ!ジュワッ!」は本当に幸せだった。本当に美味しかったです。
ピーマンも美味しかったな。ピーマンなんて、揚げる前から美味しそうだった。
天ぷらって、素材の新鮮さが命なんだなと実感しました。
天ぷらひらおに行ったことがない福岡県民はモグリです
というわけで、大感動した僕は「天ぷらひらおに行ったことがない福岡県民はモグリだ」ということを高らかに宣言させていただきます。
ちなみに最近「丸亀製麺」でおなじみのトリドールが「揚げたて定食まきの」という、天ぷらひらおっぽい天ぷら店を展開しているようです。
天ぷらひらおが作り上げた3つの暗黙の了解をしっかり守っている、福岡式の天ぷら屋です。
天ぷら定食まきの天神橋四丁目店「天満感謝の日」まきの定食半額
これから福岡式の天ぷら屋が全国に広がっていくかもしれませんが、ぜひ一度全ての起源である「天ぷらひらお」に行ってみてくださいね。
本店は福岡空港からタクシーですぐですし、天神にも店舗があるので、福岡に遊びに来たときはぜひ。
天ぷらひらお 本店
住所:福岡県福岡市博多区東平尾2-4-1
営業時間:10:30〜21:00
公式サイトへ