メルカリ、民泊、カーシェアリング、最近巷で話題のこれらのワードは全て「シェアリングエコノミー」と呼ばれるサービスです。
ありとあらゆるモノが溢れている現代では、必ずしも自らモノを所有する必要はなく、所有することからシェアする時代へと移行しています。
個人の資産を活かし、場所と時間に依存せず、貸す方も借りる方も笑顔になれる、そんな魅力溢れるシェアリングエコノミーについて解説していきます。
- インターネットの普及により時代は所有からシェアの時代へ
- シェアリングエコノミー は「貸す人・借りる人=WinWin」
- シェアリングエコノミーは信用がお金に変わる
- シェアリングエコノミーは場所と時間に依存しないマネタイズ方法
- タイプ別シェアリングエコノミーのおすすめサービス
- 話題のサービス「シェアリングエコノミー」とは? まとめ
インターネットの普及により時代は所有からシェアの時代へ
シェアリングエコノミーが台頭する以前より、モノを貸し出す(シェアサービス)という形式のサービスは存在していました。
代表的なものには、ビデオレンタル 、レンタカー、スポーツ用品(例えば貸しスキー)などがあり、これらのサービスに全て共通していることは「企業が個人にモノを貸し出している」ということです。
つまり、今までのシェアサービスは企業と個人間の「B to C」の取引が中心だったのです。
ところが、インターネットの普及により、個人が簡単に繋がりを持つことができるになった結果、シェアサービスの中心は「C to C」へと移行、つまり個人間取引が爆発的に増えてきたのです。
この「C to C」の仕組みを利用したシェアサービス全般が「シェアリングエコノミー」であり、インターネットの普及により、個人間におけるシェアサービスが可能になったのです。
シェアリングエコノミー は「貸す人・借りる人=WinWin」
シェアリングエコノミーでシェアするのは、個人が所有している資産です。
ここで言う資産とは、物理的な「モノ」に限らず、個人の時間や知識、経験などの形がないものも含まれます。
そして、これらに共通して言えることは「今持っているモノ」をシェアするということです。
すなわち、シェアするモノを新しく仕入れたり、投資することは必要なく、今手元にあるモノをそのまま活かせるので、貸す側の負担がありません。
つまり、貸す側は既にある資産がお金になり、借りる側は必要なモノを必要なだけ借りることができるという「WinWin」な関係が築けるのです。
シェアリングエコノミーは信用がお金に変わる
シェアリングエコノミーにおいて、最も大切な項目は「レビュー(評価)」です。
一定の水準をクリアしている「B to C」のサービスに対し、個人間の「C to C」においては、双方のレビューが最大の判断基準になるからです。
メルカリ、民泊、カーシェアリング、これらのサービスには全てレビュー制度があり「借りる側」はレビューを見て「貸し出し側」の良し悪しを判断するとともに、「貸し出し側」は「借りる側」のレビューを見て貸し出すか否かを決定します。
つまり、シェアリングエコノミーにおけるレビューとは、すなわち「信用」です。
「借りる側」も「貸し出し側」も、双方の信用をもとにサービスの利用を判断しているので、シェアリングエコノミーは「信用がお金に変わる」サービスと言えるのです。
信用がお金に変わる、これこそが本来ビジネスのあるべき姿ではないでしょうか?
シェアリングエコノミーは場所と時間に依存しないマネタイズ方法
シェアリングエコノミーは、場所と時間に依存しないマネタイズ方法として最適な選択肢と言えます。
貸し出すモノ、場所、時間、価格などは全て「貸し出し側」の自由であり、「借りる側」はその中から自分に合った内容を選択するだけです。
つまり、貸し出す内容は全て「貸し出し側」の裁量次第であり、時間と場所に依存しない上に隙間時間の有効活用も可能です。
タイプ別シェアリングエコノミーのおすすめサービス
シェアリングエコノミーのおすすめサービスを、シェアする内容によりタイプ別に分けて紹介していきます。
物理的なモノをシェアするシェアリングエコノミー
シェアリングエコノミーの中でも最も分かりやすい「個人が所有している物理的なモノ」をシェアするサービスです。
日本最大のフリマアプリ「メルカリ」
もはや知らない人はいないであろう、言わずと知れた日本最大のフリマアプリが「メルカリ」です。
メルカリは商品を購入するサービスなので、一見シェアリングエコノミーでは無いように思えますが、個人が所有しているモノを他の人に譲る(売る)という点で立派なシェアリングエコノミーと言えます。
つまり、メルカリが提供しているものは、モノを買って使い、不要になったら捨てるという「消費」から譲るという行為、つまり「シェア」の精神です。
個人間でのカーシェアリングサービス「Anyca」
DeNAが提供している、個人間でのカーシェアリングサービスが「anyca」です。
レンタカーやカーシェアリングなど、以前から車を貸し出すサービスはありましたが、それらはあくまで「B to C」としてのサービスでした。
それに対し、anycaが提供しているのは「車を貸し出す方も借りる方も個人」という「C to C」のサービスです。
車という、個人の大きな資産を有効活用できるシェアリングエコノミーとして、非常に人気のあるサービスです。
場所をシェアするシェアリングエコノミー
家の空きスペースや空いている駐車場など「個人が所有している場所」をシェアするサービスです。
民泊という言葉作ったシェアリングエコノミーの代表格「Airbnb」
一般的に「民泊」と呼ばれているサービスを構築したのが、アメリカはシリコンバレー発の「airbnb」です。
暮らすように旅をしようをテーマに、宿泊施設ではなく一般の民家の一室をシェアするシェアリングエコノミーです。
広い意味でいえば、夏休みに親戚の家に行って、泊めてもらうという行為は民泊であり、古くからある習慣をシェアリングエコノミーとして再構築したのが「airbnb」と言えます。
しかし、日本では利権がらみの法律の縛りによって、まだまだ民泊が一般化していないのが現状です。
駐車場を貸し出すサービス「akippa(あきっぱ)」
駐車場を貸し出す「akippa」は、空いている場所をシェアする典型的なシェアリングエコノミーです。
もともと空いている駐車場はもちろん、自分が車で外出しているときに駐車場を貸し出すという使い方も可能です。
借りる側としては、都市部や人気観光地などで駐車場の空きがなかったり、駐車場の価格が高い場合に「akippa」の利用は非常に有効な選択肢になります。
ビジネスユースのシェアリングエコノミー「スペイシー」
ミーティングルームやセミナー会場など、主にビジネス目的のスペースを貸し出すサービスが「スペイシー」です。
「B to C」はもちろん「C to C」の利用も盛んで、最低1時間500円〜というリーズナブルな利用料金が魅力です。
知識や経験・時間をシェアするシェアリングエコノミー
物理的なモノや場所ではなく「個人の知識や経験・時間」をシェアするという、ある意味最もシェアリングエコノミーらしいサービスです。
個人の知識や経験を時間単位でシェア「タイムチケット 」
「わたしの30分、売りはじめます」をテーマに、個人の知識や経験を時間単位でシェアする画期的なサービスが「タイムチケット」です。
例えば、英語が得意な人は英語講座、サッカーが得意な人はサッカーがうまくなる方法など、それらを30分単位で相手にシェア(伝える)するのがタイムチケットのシステムです。
シェアリングエコノミーの中でも、知識や経験をシェアする「スキルシェア」というカテゴリーに分類されるサービスで「個の時代」を象徴する新しい時代のサービスと言えます。
仕事のアウトソーシング化を促進するマッチングサービス「ランサーズ」
仕事をアウトソーシングしたい人(企業含む)と、仕事を受けたい人を結ぶマッチングサービスが「ランサーズ」です。
シェアリングエコノミーの中でも「クラウドソーシング」と呼ばれるカテゴリーに分類されるサービスで、頼む側は仕事の外注化による時間短縮、受ける側は得意なスキルでマネタイズができる、双方にとって非常にメリットのあるサービスです。
ランサーズとほぼ同じシステムを採用している「クラウドワークス」というサービスもあります。
話題のサービス「シェアリングエコノミー」とは? まとめ
モノや情報があふれた現代社会では、インターネットの普及に伴ない「所有からシェアの時代」へとシフトしています。
高額なローンを組んで車を買うよりは、必要なときに借りればいいですし、何か新しいことを始めたいときは、それが得意な人に知識を借りればいいのです。