太陽光発電で損したくない人は必見!損するケースと解決策をご紹介します!

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太陽の光エネルギーを利用して発電する「太陽光発電」。おそらく多くの方が副収入を目的として導入していることでしょう。

実際に副収入を得ることは可能で、通常に使用していけば10年程度で初期費用を回収することができます。7~8年ほどで回収できる場合もあります。しかし、世帯によっては損をしてしまうこともあるのです。

ここでは、太陽光発電で損をしてしまう4つのケース、損をしないためのポイント、そして最後に自家発電の重要性についてお話していきます。

太陽光発電で損をしてしまうケース

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太陽光発電で損をしてしまうケースとして多いのが、「規模が小さい」「日照環境が悪い」「業者選びに失敗する」「メンテナンスを怠る」の4つ。前者2つは発電量の減少、後者2つは支出の増加を招きます。

太陽光発電の規模が小さい

現在、多くの世帯で4~5kW規模のソーラーパネルを設置していますが、3kW未満など規模が小さければ損をする可能性が高まります。では、なぜ損得と規模が関係するのでしょうか。

まず重要なポイントとなるのが1kWあたりの単価です。パネル1枚の発電量によって異なりますが、大体パネル4~5枚で1kWとなります。

このパネルの枚数が規模を表しているわけですが、導入する際には基本的に枚数が多ければ多いほど1枚あたりの単価が安くなります。これはスーパーマーケットなどでの「まとめ売り」を想像して頂くと分かりやすいでしょう。

太陽光発電を設置するためには、パネル以外にも様々な機器が必要になりますが、枚数が違っても機器の価格は同じです(ただし、規模が大きく違えば機器の価格も変わる)。

このように、規模が大きければ大きいほど、導入にかかる費用がお得になります。逆を言うと規模が小さい場合にはお得にならず、初期費用の回収が遅れて損をしてしまう可能性があるわけです。

太陽光発電の初期費用が回収できるようになるのは、一般的に4kWでは10年以内、3kWでは13年ほどといわれ、4kWと3kWでは3年も違ってくるのです。

パネルを設置する場所の日照環境が悪い

太陽光発電は、太陽の光エネルギーがパネルに当たることで電気が生み出されるので、日照環境が悪いと太陽の光がよく当たらず発電量が不足してしまい、売電による収益が伸びずに損をしてしまう可能性があります。

日照環境が悪い状況というのは具体的に、パネルを北向きの屋根に設置してしまう、周りに高い木や建物がある、日照時間の短い地域・積雪量の多い地域などです。

このあたりは導入前にある程度防ぐことができますが、導入後に周りに高い建物が建てられてしまうケースは案外多く、この場合運が悪いとしか言いようがありません。

業者選びに失敗する

太陽光発電を導入する際には、業者に頼むことになりますが、業者選びを失敗すると初期費用が多大にかかってしまう可能性があります。

利益確保のために出来る限り高い価格で設置したいと考える業者も多く、業者によって初期費用が100万円も違ってくるケースもあります。

メーカーごとにパネルの価格が異なるので、どのメーカーのパネルを使うかで初期費用は変わってきますが、4kWであれば大体120~150万円です。この相場を大きく超える見積もりとなった場合には、やめておいた方がよいでしょう。

また、実績の少ない業者を選択してしまい、施工不良で支出が増えてしまうこともあります。いずれにせよ、業者選びを失敗すると良いことは一つもありません。

メンテナンスを怠る

太陽光発電の平均寿命は20~30年、継続的に適切なメンテナンスを行えば40年以上も発電可能とされ、多くのメーカーで20年程度(パネル)の保証期間が設けられています。

メンテナンスを行えば長く使用できるものですが、一度設置するとそのまま放置してしまいがちで、一切メンテナンスを行わない方も多くいらっしゃいます。

定期的にメンテナンスしないと寿命が短くなってしまうのはもちろん、発電量が低下してしまう可能性もあります。場合によっては火災の原因になることもあるのです。

損をしないためのポイント

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このように損をする原因には様々なものがありますが、損をしないようにするには、原因を取り除いてあげることが何より大切です。

損をする原因をまとめると、「太陽光発電の規模が小さい」「パネルを設置する場所の日照環境が悪い」「業者選びに失敗する」「メンテナンスを怠る」の4つ。これらの反対のことをすれば、損から得へと変えることができます。

太陽光発電の規模を4kW以上にする

10年以内に初期費用を回収するには、一般的に4kW以上の規模が必要といわれています。初期費用を安く済ませたいと規模を小さくしがちですが、規模が大きい方がお得に設置できますし、多くの電気を売ることができます。

太陽光発電は20年、30年と長く使っていくものなので、発電量は非常に大切です。導入時には初期費用にばかり目がいってしまうものですが、先々のことを考えて最低でも4Kw、可能なら5kWくらいにはしておきましょう。

また、初期費用は4kWなら大体120~150万円となります(2019年時点)。業者によって言い値が異なりますので、この範囲で収まるところに依頼するのがよいでしょう。

最適な環境に設置する

日照環境が悪いと発電量が不足してしまいます。原因はすでにお話したように、北向きの屋根に設置する、周りに高い木や建物がある、日照時間の短い地域・積雪量の多い地域などです。

導入後に高い建物が建ってしまった場合はどうしようもありませんが、導入前であれば確認が可能です。まずは日陰になりうるものが周囲にないかを確認しましょう。

また、発電量を増やすために、南向きに設置するようにしましょう。基本的にどこの業者も最適な設置場所を把握していますが、稀であるものの適当に設置する業者もいます。しっかりと話し合い、必ず南向きに設置してもらってください。

日照時間の短い地域や積雪量の多い地域にお住まいの方の場合、他の地域と比べてどうしても発電量が少なくなってしまいます。また、積雪量の多い地域では雪の重みによってパネルが破損したり金具が折れるなどの被害が発生しやすくなります。

このような地域にお住まいの方は、他の地域よりも発電量が少し落ちること、そして被害リスクがやや高いことを理解した上で導入するようにしましょう。

信頼のおける業者と契約する

早く初期費用を回収するために安い業者に依頼するのも大切ですが、信頼のおける業者を選ぶことも非常に大切です。

特に安い業者では実績が少なく、工事後のサポートが充実していない場合が多くあります。このような業者と契約すると、導入後に何らかの不具合が生じて支出が増える可能性が出てきます。

業者を決める際には、ある程度費用が安いことは重視しつつ、①太陽光発電の施工実績が100棟以上ある、②定期的なメンテナンスや修理サポートが充実している、③質問に対して丁寧に答えてくれる、この3つを満たすところに依頼するのがよいでしょう。

定期的にメンテナンスする

業者によって見積もりにメンテナンス費用が含まれている場合もあります。しかし、ない場合も多くあります。

ない場合にはメンテナンスに別途費用がかかってしまいますが、長く使っていくものですし、最終的にはメンテナンスをした方がお得になります。

安定して最大限のパフォーマンスを発揮させるために、4~5年に1度くらいの頻度でメンテナンスするようにしましょう。

売電だけでなく自家消費も考えることも大切

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太陽光発電における制度に、固定買取価格制度があります。これは太陽光発電を設置した世帯を対象に、余剰電気を10年間高い価格で電力会社に売電できることを国が保証する制度のこと。

太陽光発電で生まれた電気の使い道は、自家消費と売電の2つに大別され、余剰分を売電して収益を得ることになりますが、固定買取価格制度では定められた売電期間は10年間、そして2019年における電気の買取価格は24円/kWhです。

10年後には価格が固定されず、さらに安くなってしまい、現状では10円以下/kWhになると予測されています。また、電力会社によっては買取不可または無償での買取になる場合も考えられます。

制度が始まったのが2009年のことで、今年2019年がちょうど10年目となるので、期間満了後に各電力会社が買取においてどのように対策をとるかは、現時点(2019年4月)ではハッキリしていません。

しかし、売電による利益が少なくなるのは明白ですし、売電先を探すことさえ難しくなります。また、今後は固定買取価格制度がなくなることだってありえます。

太陽光発電の導入費用は、4kW規模なら基本的に10年以内で回収できるので、順調にいけば損をすることは少ないですが、10年後も安定して収入を得られるかは分かりません。そのため、長い目でみると自家消費量を増やすことを考える必要が出てきます。

自家消費量を増やす手段としてオール電化や電気自動車などが挙げられ、ガスから電気に移行すれば光熱費を節約できる場合も多いので、早い段階で自家消費について考えておくことをおすすめします。

まとめ

導入してから間もない場合、天気や季節などによって一時的に発電量が少なくなることがあるので、この段階ではなかなか損得を判断することはできません。

しかし、年単位で計算して10年以内に初期費用を回収できないようなら、それは損をしていると言えます。

基本的に損をするのは何らかの原因があるもので、大体は当ページで挙げたケースに当てはまります。特に導入時から損をする原因を作ることが多いので、これから導入しようと考えている方は、しっかりと考えた上で計画的に導入するようにしましょう。

また、導入後は継続的に最大限のパフォーマンスを発揮できるようメンテナンスを行うとともに、先を見据えて自家消費量を増やすことを考えておくようにしましょう。

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