我が子を交通事故にあわせないために親が出来ること

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子どもが被害者となる交通事故のニュースが無くならないなか、「両親自身が教育の一環として交通ルールを我が子に教えるべき」という声さえあります。

では、親として子どもの交通事故を未然に防ぐにはどのような対処法や教育が必要なのか徹底的にまとめました。ぜひ各家庭で話し合ってもらいたいと思います。

親が我が子に教えるべき交通ルールの鉄則

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いくつか挙げることができますのでポイントを押さえておきましょう。

  • なるべく車道に近づかない
  • 交通量が多い道を避ける
  • 反射ベルトなどを着用する
  • 集団で登下校する
  • 青信号を過信しない
  • 日が暮れる前に帰宅する
  • 119・110を教えておく

なるべく車道に近づかない

もし万が一車両が歩道に迫った時、車道に近いか遠いかで衝突のショックは段違いになります。ですので車道には近づかずに出来るだけ歩道の奥を歩くべきだと言えます。

また交差点で歩行者信号の青点灯を待つ間も車道から離れた位置に身を置くことが大切になってきます。万物共通ですが「危険なものからは身を遠ざける」ということは共通認識とも言えますね。

いつ歩道に車両が突っ込んでくるのか分かりません、なるべく軽症で済むように自衛という手段は取っておくべきでしょう。

交通量が多い道を避ける

車両の交通量が多いということは、事故のリスクがそれだけ多いということになります。迂回してでも安全な登下校を選ぶべきです。ここは幼稚園・保育園や小中学校の担任や主任などに提案してみるといいと思います。

わざわざ身の危険を感じるルートより、ちょっと遠回りした安全な登下校ルートを確保するべきです。特に田舎では歩道が十分に確保されていない公道もありますので「危なっかしいな」と思ったら、登下校ルートを再考した方がいいかもしれません。

反射ベルトなどを着用する

日が暮れると車両のドライバーにとっては視認性が極端に下がります。黒い服を着ている児童では「そこに居ること自体分からなかった」という体験もあると思います。

そのような場合に備えて光を反射するタスキやランドセルカバーなどを用意しておくと大変便利です。特に冬季の17:00くらいだと一番事故が起こりやすい時間帯と言われているので、車のライトを反射する工夫として取り入れてみることをお勧めします。

また服の色も暗い場所でも視認性が上がる明るい色(白系統)の服を着るといいでしょう。反射タスキも加えると効果は数段アップします。

現在ではタスキの他に反射キーホルダーやバッジなども販売されているので、お子さんの成長に合わせたアイテム選びをすることが可能です。

集団で登下校する

もし事故にあったら助けを呼ぶのは子供達です。一人きりの下校だと相手のドライバーが十分な対処をしてくれない可能性もあります。また個人の下校より集団下校の方が、ドライバーに危険性を認識されやすくしますし、不審者も寄り付かなくなります。

小学一年生を一人きりで登下校させるよりも上級生がいた方が何かと安心できますよね。色々な面から見て集団下校は大切なポイントと言えます。

上級生がいると下級生は交通ルールのマナーを自然と覚えることができますので、集団登下校の習慣がない学校でしたら、ぜひ提案することをお勧めします。うちの子も「上級生と一緒に登校するのは楽しい」と言ってくれているので、評判はいいようです。

青信号を過信しない

たとえ歩行者信号の青色を信じて渡ろうとしても車両が突っ込んでくる可能性があるのが現代の交通環境だと言えます。右折車・左折車の危険ポイントは児童では予想しづらいと思います。

ただ一つ言えることが「青信号を信じない」ということです。

「青信号でも左右の確認をする」たったそれだけで悲惨な事態を回避できる可能性だってあるのです。歩行者と自動車の事故に関しては、100%自動車の過失となります。でも失われたものは過失の認知で取り戻せるものではありません。

自分の子どもにも「青信号を信じるな」ということは、青年になるまで言い続けるべきだと思っています。

日が暮れる前に帰宅する

日が暮れるとドライバーの視界も一気に狭まり、事故の可能性もグンと上昇します。登下校だけではなく、友人の家で遊んでいるときにも「日が暮れる前に帰ってくるように」と教えておくといいでしょう。

また親御さんで知り合いのお子さんが自宅に遊びに来ている場合「もうそろそろ帰りなよー」と一声かけるのも親切の一つだと思います。これは「邪魔だ」という問題ではなく「夜道は危険だからね」という配慮から生まれるものですね。

親御さんも「〇〇時には家に帰ってくること」というルール決めをしておくと、今遊んでいるのか・トラブルを起こしているかの判断材料になります。

ご家庭でまず親子共通で認識しておきたいルールですね。

119・110を教えておく

小学校低学年では緊急電話の概念は理解しにくいかもしれませんが、小学校高学年になると手持ちのスマホやケータイから緊急電話をかけることもできる年齢になります。交通事故で負傷した児童を救えるかどうかは、どれだけ早く処置できるかという点にかかってきます。

そのため、大人の通報を待つのではなく「いかにして自分たちで初動救命ができるか」というポイントは無視できないものです。

また小学校の授業でも緊急電話での対応を習うことはあると思いますが、できるだけ早い年齢から緊急電話の必要性を説いた方がいいと私は思います。そのような授業を盛り込むことも現代の子どもの危険から身を守る術ではないのかなと感じます。

事故の加害者にならないためにドライバーとして出来ること

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次はドライバー目線でまとめてみました。未来ある子の命を危険に晒さないためにも頭に叩き込んで欲しいポイントたちです。

  • 横断歩道は必ず徐行する
  • 〜だろう思考は捨てる
  • 夕方は特に歩行者に注意する
  • ヒヤリ・ハットを感じたら教訓にする

横断歩道は必ず徐行する

横断歩道の標識や案内が見えたら「最徐行」でも構わないくらいのレベルです。わざわざ「人が横切る可能性がありますよ」と教えてくれているのに、制限速度ギリギリで走るのは愚の骨頂と言えます。

後続車にクラクションを鳴らされようが、人を轢くのに比べたら重大さが違ってきます。普段走り慣れている道でも十分気をつけて走行するようにしましょう。

40km/hと20km/hでは損害を与えるエネルギーを比べると桁違いになってきます。飛ばしすぎには気をつけるべきです。

〜だろう思考は捨てる

車両事故・対人事故の大半は「〜だろう思考」が原因だと言われています。例えば……

  • 右折するけど反対車線の車は止まってくれる”だろう”
  • この道はこの時間帯歩行者はいない”だろう”
  • あの小学生の列からは児童は飛び出してこない”だろう”

など、事故の原因の大半は自分の勝手な思い込みにすぎません。一番のポイントは「〜だろう運転」を「〜かも運転」にすることに尽きます。

  • あの横断歩道から子どもが飛び出してくる”かも”
  • 暗い夜道だから暗い色の服を着た子どもが歩いている”かも”
  • 対向車が待ってくれずに加速してくる”かも”

事故は思い込みによって起きるものです。自分の意識を変えるためにも明日から「〜かも運転」に変えるべきです。

夕方は特に歩行者に注意する

先述しましたが高齢者や児童が最も事故に遭いやすい時間帯が17:00前後と言われています。車は帰宅ラッシュになり、それと同時に日も暮れます。そしてヘッドライトも点けることを遅くなりやすい時間帯です。

夏場は17:00と言ってもまだ明るい方ですが、冬場は日中と比べるとグンと暗くなってきます。早めのライト点灯が事故の予防策となります。

ハイビームにできる区間は対向車が見つからない限り有効に使いましょう。そして臨機応変に徐行することが大切なポイントとなります。

ヒヤリ・ハットを感じたら教訓にする

「ヒヤリ・ハッと」というフレーズはご存知でしょうか?文字通り「ヒヤリとした!ハッとした!」という経験です。

「あと少しで事故するところだった!」という場面は、ドライバーなら誰にだってあるはずです。そこで「あ〜よかった、ラッキー」と思わずに、「慎重に慎重に」という貴重な教訓にすることが大切です。

「ヒヤリ・ハッと」は記憶の底の方に埋もれがちですが、次の運転から安全を貫けるよう日々意識して運転を心がけましょう。

自動車社会がある限り事故のリスクは必ずある

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自動車が全自動化され道路に椅子だけが動く交通にならない限り、自動車事故や対人事故というものは無くなりません。その犠牲になりやすいのが子供たちです。

ドライバーの認識でカバーできない危険は、児童自身で防がなければいけないのが今の社会です。

事故というものは誰も得しませんし、まして命を落とすとなると家族の一生はいとも簡単に狂ってしまいます。

また自動車免許は「車を運転できますよ」という可能の意味も含みますが「車を運転してもいいですよ」という許可という意味合いを持ちます。すなわち「凶器になり得るものに乗ることが許されています」という、”許可”なのです。

包丁を扱うときは手元に気を使いますよね?それと一緒で、車を運転するときに気を使うことはごく当たり前のことと言えます。

できれば子どもと一緒に通学路を歩いてみましょう!

親として「どこが注意すべき環境なのか」ということを理解するためにも、一度子どもと一緒に通学路を歩いてみるといいでしょう。案外「ここは危ない」という点が見つかるかもしれません。

また危ない場所、石材置き場や用水路など注意すべきポイントも見つかるかもしれません。そのようなポイントを子どもと共有しておくと、親子で安全対策を立てることもできます。

まとめ

子どもが交通事故に遭うニュースは心が痛みます。でもそれを防ぐのはドライバーしかいません。車という”凶器”を運転する許可を得ているだけという意識を大切にして、毎日交通安全に努めましょう。

この記事を書いた人

yu_tsukitani